ディオ/ホーリー・ダイヴァー 1983年 発表。
ブラック・サバスを脱退したロニー・ジェイムス・ディオは遂に自身のバンドを結成した。その名も「ディオ」!
レインボーに於いてハード・ロック界の帝王に君臨し、ブラック・サバスに於いて新世代のへヴィ・メタル界の魔王となったロニー・ジェイムス・ディオ。
いよいよ「ディオ」としての進撃を始める時が来たのだ!
もうみんな知っていると思いますが、イタリア語の「DIO」は日本語では「神」の意味を持ちます。
イタリア系のロナルド・ジェイムス・パダヴォナさんは自分の名前に「神」を使ったのです。
この圧倒的自信がその後のロニーの人生を決定付けたのでしょうか?!
近年、解明された生命心理学から考えると納得が行きます。偉大な人生を送りたいと考える皆様、自身に偉大な名前をつけましょう!(するとトリスタンはあまり良くない?)
しかしオジー・オズボーン同様に、とんでもなく凄いデビュー・アルバムを作ったモノである!名曲だらけでどうしよう!ライヴでのキラー・チューン満載!
パワー漲るその歌声は全ての忌まわしき事象を粉砕する!
メロイック・サインを掲げよ!我に続け!
Stand up and shout !
メタルの神よ、私達はどこまでも、いつまでも貴方について行きます!
そのハズでした…。
2010年5月16日。
あれから11年が過ぎた。67歳である。当時は結構な年齢だと思われたが、今考えるとあまりにも若い…。
きっと良くなって戻って来ると思っていました。突如知らされた訃報には本当に衝撃を受けました。(涙)
もしご存命なら90歳でもメタルを歌っていたでしょう。
Long live Rock ‘n’ Roll !
R.I.P. ロニー・ジェイムス・ディオ
ご冥福をお祈り致します。
〈HOLY DIVER〉
side A
1)Stand Up And Shout
切れ味鋭いファストなリフ!そしてバンドと共に疾走する!まさにへヴィ・メタル!
It’s the same old song !
ロニーが歌う、その姿がはっきりと脳裏に浮かぶ。ブラック・サバス時代以上にアグレッシブなスタイルとなり「ディオ」は新たなるへヴィ・メタルの時代を宣言した!
Stand up and shout !
ヴィヴィアン・キャンベルのギター・ソロも嵐のように凄まじい!ピッキング・ハーモニクスで吼えまくる!そしてこのスピード感!新たなるギター・ヒーローの出現である!
ブラック・サバス、ジューダス・プリースト、アイアン・メイデンとは違う、もうひとつの王道へヴィ・メタルの姿を示した「ディオ」の産声は、あまりにも強烈だ!
ライヴで必須の超名曲!
2)Holy Diver
ドラマチックなキーボードの導入部(何と1分20秒もある)から、ブラック・サバスからの流れを思わせるへヴィーなリフ!ミドルテンポだが、16ビートで跳ねてテンション感もある。
Holy diver !
アルバム・タイトルにもなったこのフレーズ。意味深である。聖人は潜る。
Gotta getaway !
親しみ易いメロディと印象的な歌詞が、独特のキャッチーさを生んでいる。そしてシンプルな構成は聴き易い。
Holy diver !
ロニーの歌声の魅力でねじ伏せる永遠の名曲!
3)Gypsy
単音のメロディからなるリフに、ギターが頭から炎のようなソロをキメる!そしてロニーの凄まじい咆哮!その音程は何とハイE !イントロからもうメラメラ!
ロニーの歌声はサバスの「Mob Rules」のような過激さを感じさせる歌いっぷり!
Gypsy Queen !
ジプシーという事でオリエンタルな感じがあるが、音楽的には何故オリエンタルに聞こえるのか分からない。
短い印象だが、これも名曲!
4)Caught In The Middle
キャッチーな曲登場!リフもキャッチーに聞こえる。ドラムが途中から思い出したように入る。
Looking inside of yourself !
やはりキャッチーだ。このアルバムからこの路線の曲をやっていた。この新時代、この路線の曲は必須だったのだ!
Caught in the middle !
ハーモニー付のサビ!もはやTNTがプレイしていてもおかしくない!聴いてみたい!
ギター・ソロも凄くメロディアス!
終盤の歌のフレーズまでキャッチー!
メロディ系のバンドが何故カバーしないのか?
5)Don’t Talk To Stranger
アコースティック・ギターの美しいアルペジオ。ドラマチックな曲が始まる。
Don’t talk to stranger~
ロニーは天使のような美しい声で歌う。これもロニーの魅力のひとつ。サバスの「Children Of The Sea」を彷彿とさせる。
bring you…
Do~~~wn !!!
ロニーの強烈なシャウトがこだまする!そしてバンドが入ってギターは劇的なリフをかます!これは感動的!
Hey you !
16ビートに乗って曲は進撃する!これはもうカッコいい!
ギター・ソロも嵐のように凄まじい!
Catch your Soul !
ソロの途中でもサビのキメのような歌声を入れるロニー!カッコいい!そしてテンポダウン。再びバラード調に。
Don’t dance in darkness
たいして時間が経っていないのに、もの凄いドラマを聞いた満足感がある。
bring you do~wn !
そして再び劇的なリフ!
Run run run runaway !
5分に満たない中で、圧倒的な叙事詩を聴いた!これは本当に凄い!
アルバムの中で最高の完成度を誇る名曲!
side B
6)Straight Through The Heart
ブルーズ・ロック風のへヴィーなリフ!
Hanging from the~
ブルーズ風だろうが、ロニーの歌声は圧倒的なパワーでぶちかます!空間を活かしたアレンジも渋い!
Straight through the heart !
中間部のメロディアスなパートも聴かせてくれる。
ギター・ソロもメロディアスなハーモニーを聴かせてくれる。
Here it comes again !
しかしこんなパワフルな声で歌ってみたいものだ。
7)Invisible
モジュレーションの掛かったギターのアルペジオ。そして咽び泣くギター。アダルトな雰囲気が漂う。
If your surface stays unbroken~
ロニーは無機質な歌声で歌う。その秘められた意味は?そしてハーモニーが重なって行く。またしても新たな音楽性が提示された。非常に意欲的だ。
シンセの効果音が空間を切り裂く!
「Straight~」に近いイメージのへヴィーなリフが唸る!しかし曲調は少し違う。何と表現しようか? アルバム「ストレンジ・ハイウェイズ」の原型みたいな。
ギター・ソロは気合いが入っている!一番の聴かせ所かな!ドラムも負けじと暴れる!
禍々しいエネルギーに満ちた、これも「ディオ」らしい名曲!
8)Rainbow In The Dark
イントロのシンセのフレーズでみんな持って行ってしまう!このフレーズを考えたのはジミー・ベインらしい!
When there’s lightning !
そして完璧なメロディをロニーは歌う!そう、完璧だ。この栄光に満ちた曲はメタル讃歌として君臨する。
Rainbow In The Dark
この曲名に全てが込められている!
貴方も私も、君達も僕達も、あの人もこの人も、みんな虹なんだ!
この闇の世界に大きくかかった虹なんだ!
ロニーのこの力強い宣言はメタル界を明るく照らし出した!
「DIO」の名前は伊達じゃない。
私達は後世まで語り継ごうではないか。
9)Shame On The Night
狼?の遠吠え。渋いブルーズからへヴィーでスローなリフへ。
Shame on the night !
ロニーの歌声、そして空間にベースが鳴り響く。押しと引きがせめぎあう、何ともマニアックな表現だ!
このアルバム、ストレートなへヴィ・メタル・アルバムだと思い勝ちだが、とんでもない!様々な要素が入り交じったバラエティー豊かな音楽性を持っている!
再び渋いブルーズ、バックにはオルガンがたなびく。
Shame on the night !
最後はブラック・サバス直系のへヴィー・リフが大地を揺るがす!
このアルバムは完全再現された事も記憶に新しい。そして続く「ラスト・イン・ライン」でトドメを刺す!
We Rock !
〈DIO〉
Ronnie James Dio:Vocals
Vinny Appice:Drums
Jimmy Bain:Bass
Vivian Campbell:Guitars
そしてジミー・ベインのご冥福をお祈り致します。
DIO / Holy Diver を語る。
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お越し頂き、ありがとうございました。また お逢い致しましょう。
トリスタン
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