第 61 話 ルネッサンス の名曲〈母なるロシア〉を語る

ルネッサンス/運命のカード 1974年発表。

唯一無二の女性ヴォーカリスト、アニー・ハズラムを擁した新生ルネッサンスの3作目。前作の「燃ゆる灰」と並んで代表曲「母なるロシア」が収録されている名盤である!

ルネッサンスの音楽は美しいピアノやアコースティック・ギター、オーケストラをフィーチャーしたもので、基本的にエレクトリック・ギターが使われていない。

ロックとは呼ばず、芸術音楽と呼ぶべきものではあるが、この音楽を愛するのはプログレ・ファンである。さあ、貴方もこの美しいルネッサンスの音楽を聞いて、プログレ・ファンになろう!

〈Mother Russia/母なるロシア〉

悲しげなピアノがゆっくりと小さな音で流れ出す。まるでこれから起きる悲劇を憐れんでいる様だ…。

突如!強く鳴り響き、運命が動き出した事を知らせる!ギターは限定的なアルペジオを奏で始める。

テーマ・メロディーがリコーダーとピアノで流れ出す。やがてふくよかなストリングスの調べへと変わる。

すると背後から運命が忍び寄るが如く、重い低音のストリングスが階段を上って来る!それはどんどん力強くなり、全ての楽器が重なって行く!音が力強く伸ばされ、物語は始まる。

Pay the price works…

ギターが弦を掻き鳴らす中、アニー・ハズラムは運命の女神の様に歌い始める。悲しげな調べである。

Mother Russia can’t you hear…

そしてメイン・テーマがオーケストラによって壮大に奏でられる!

2コーラス目が終わると残酷なブリッジが歌われる!

Punished for his written thoughts

メイン・テーマがオーケストラと共に壮大に歌われる!

Red blood ! White snow !

テーマ・メロディーのバリエーションが彼方から聞こえて来る。しばらくすると…

運命の女神アニー・ハズラムがソプラノで、テーマ・メロディーを歌い始める。何と神々しい!母なるロシアに祈りを捧げている様である。

ピアノが悲しみを押さえながら力強く響くと、もう一つのテーマ・メロディーが流れ出す。オーケストラは背後で鳴り響き、ドラムはボレロの如きリズムを刻む!

「パーラットゥッター!」と言うコーラスが突如切り込む!そして再びオーケストラに!この二つが交互に現れ盛り上がり、最後に「パーラットゥッター!」を繰り返し、メジャー・コードで壮大に伸ばす!

そして残酷なブリッジが歌われ、荘厳なサビが繰り返される!

Red blood ! White snow !

何と壮絶な感動であろうか?

テーマ・メロディーのバリエーションが寂しげに奏でられ、ゆっくりと消えて行く…。

ルネッサンスはあまりにも大きな遺産を残してくれた。永遠に…

そしてマイケル・ダンフォードのご冥福をお祈り致します。

〈RENAISSANCE〉

Annie Haslam:Vocal

John Tout:Keyboads

John Camp:Bass&Vocal

Terence Sullivan:Drum

Michael Dunford:Ac.Guitar

RENAISSANCE / Turn Of The Cards の名曲 Mother Russia を語る。

運命のカード:リマスタード&イクスパンディド・クラムシェル・ボックス [ ルネッサンス ]

価格:5,584円
(2020/5/11 00:19時点)
感想(0件)

お越し頂き、ありがとうございました。また お逢い致しましょう。

トリスタン

〈おすすめ記事〉

ルネッサンスの他の記事はこちら

カーヴド・エアの記事はこちら

★ブリティッシュ・ロックの他の記事はこちら

ノヴェラの記事はこちら

★トップ・ページ、全記事はこちら

ブリティッシュプログレッシヴロック100/岩本晃市郎【合計3000円以上で送料無料】

価格:2,530円
(2020/6/8 19:29時点)
感想(0件)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です