第213話 オジー・オズボーン/ブリザード・オブ・オズ~血塗られた英雄伝説 を語る

〈オジー・オズボーン〉

ブリザード・オブ・オズ~血塗られた英雄伝説

1981年発表。

元ブラック・サバスのオジー・オズボーンが帰って来た!そして闇の帝王は天使ランディ・ローズと共に世界に君臨した!

ブラック・サバスをクビになったオジー・オズボーンは終わっていた。その自堕落な状態から救ったのはシャロン。まさにシャロンあってのオジー・オズボーン。

才能があっても世に出られないアーティストはあやかりたい話である。

まあ、それも含めてオジーの才能でしょう。あらゆるトラブルを起こしながらも、オジーの今の姿を見ると、唯一無二の天才である事は疑いがない。

そして天使は舞い降りた。

オーディションに姿を現したランディ・ローズ。1も2も無く速攻でオジーはランディに決めた。やはり天才である。

天才は天才を感じる。

ランディ・ローズの華麗なプレイは何十年、何百年経っても人々から愛され続けるだろう。

そしてランディの生涯は余りに短かったために、その姿を見る事が出来たファンは少ない。しかしこの作品が世に現れ、愛され、オジーが歌った。その同時代に生まれ合わせた我々は本当に幸運である。

100年後の世界では伝説となっていて、その時代のファンは我々を羨むだろう。そう、我々はへヴィ・メタルが世に生まれ、興隆した時代の目撃者なのだ!

だってそうでしょう!今はバッハもベートーベンもワーグナーもいない。伝説です。

そして我々はオジーやリッチーやジミーやトニーやマイケルやウリやロブやブルース等と同時代に生きているのです!(ゲイリーやロニーを入れようと思ったけど死んじゃった涙)凄い事です!

話が飛躍しましたが、何故かこんな事を書きました。そんなアルバムです。

〈BLIZZARD OF OZZ〉

side A

1)I Don’t Know

グリッサントからリフが勢い良く始まる!ミドル・テンポながら16分刻みのメタルらしいいいリフ!歌に入る直前の特殊なピッキングによるフレーズがいい!

People look to me~

オジーの愛すべき歌声が登場、ダブル・トラッキングしている。

Everyone go through changes !

ここでキーが1音下がる。珍しい手法ではないが、ここでそれをやるランディの作曲センスに驚かされる!

Don’t ask me, I don’t know !

中間部でスローダウンする。クラシカルで優雅な、午後のひとときを演出。

Nobody ever told me~

古き良きブリティッシュ・ロックを感じさせるフレーズにニンマリである。

It’s up to you !

いよいよランディのソロが始まる!こちらもダブル・トラッキングしてあり、念入りに作られた芸術作品のようだ。本当にロック・ギターのカッコ良さを知り尽くしている!そして音色が美しい!

I don’t know !

ライヴではオープニングにプレイされる永遠の名曲!

2)Crazy Train

All aboard !

オジーの狂気の叫びと共に列車は走り出す!

♪♪!

ドラムとベースが力強く叩きつける!もう後戻りはない!そしてギターは低音域でダークなメロディーをプレイ!これはカッコいい!本当にセンスがいい!みんな大好き!

するとAメジャーの明るいリフが登場!疾走する狂気の列車の旅は始まる!

Crazy !

非常にキャッチーな曲である!最初は戸惑ったが、これは狂気の裏返しですね。何が狂気かってオジーではなく、世界がです。狂気の世界に心を痛めたオジーの心境です。

ギター・ソロはライトハンドからスタート!(タッピングとは言わない)そしてとにかく耳をとらえる印象的なメロディーが続く!聴いても弾いても楽しい!曲の中の曲と言える。

ブラック・サバスでもそうだが、オジーは世界の異常さに警鐘を鳴らすシリアスな男だ。

永遠の名曲!

3)Goodbye To Romance

ビートルズの影響が感じられる優しいバラード。クラシカルで優雅なひとときを貴方に。

Yesterday has been~

オジーの歌うロマンスは独特で、いや、何を歌っても独特だが、(この時まだ若いのに)生きてきた人生が滲み出ている。スティーヴ・ペリーとはまた違った重みを感じる。

ピアノも導入するといいと思います。

ランディのソロはもう美しい。ヴァイオリンでこのソロを弾いたらハマりそう!誰か弾いて!

オジーの音楽の深みを感じる名曲。

4)Dee

ランディ・ローズのクラシック・ギターのセンスが結晶となった曲。とにかく美しい。

多くの人に演奏される名曲。

5)Suicide Solution

重厚なリフに導かれ、曲は始まる!

Wine is fine but~

メロディーに派手さはないが、オジーらしい曲調で聴いている内にハマって来る。

酒浸りの男に忠告しているような歌詞だが、実は自分に言ってるのかな?

この曲を聴いて自殺したヤツがいて問題になったらしいが、危ないヤツだ。

このアルバム・バージョンではラストのギターがあっさりしているが、ライヴでは凄いプレイを聴かせてくれる!

はずせない名曲!

side B

6)Mr. Crowley

ドン・エイリーの重厚なキーボードが劇的に鳴り響く!武道館でオジーのライヴを見た時(ギターはジェイク)、客が一斉にライターをキャンドルの代わりに灯し、宗教的儀式のような荘厳さを演出して感動した!元のアイデアは「エンジェルのテーマ」であるとランディは生前に語ったらしい。

Mr. Crowley !

オジーはアレイスター・クロウリーに語りかける!危ないヤツ同士の対話が実現していたら凄かっただろう。アーティスティックな曲だがメロディーは暗く陰鬱である。

ランディのギターは吼える!速いプレイを主体とした中にも格調高い美しさが光る!

Mr. Crowley !

2回目のソロはクラシカルで厳かな旋律をハーモニーで奏でる。コード進行も様式美の王道である。

I wanna know what you meant !

オジーの最後の咆哮に続き伝説のソロが始まる!ランディの代名詞とも言えるソロだ!

Dm~Gm~C~Fで高速アルペジオを繰り返す出だしから、次々に華麗に展開して行く!ロック・ギターの歴史に残る素晴らしいソロで、数多くのギタリストを虜にした!いやギタリストでなくとも魅了される!

オジーを代表する永遠の名曲!

7)No Bone Movies

陽気なロックンロール!リフが明るければ歌も明るい!

No bone movies !

ランディのソロもひたすら吠える!

何を説明する事がある?!

8)Revelation(Mother Earth)

オジーは人類を代表して懺悔する。世界は何と愚かな行いをして来たのか。そのせいで母なる地球をどれだけ傷付けて来たか。

ひたすらに貪り尽くすシステム。

声をあげる者はいても、どうにも変えられない。

この曲はその悲哀を伝える。

Mother please forgive them !

磔にされたキリストのようにオジーは歌う。何故だろう、この曲はどう考えてもオジーにしか歌えない。

メッセージ・ソングを歌うアーティストは沢山いるが、誰も及ばない。

オジーは何と類い稀な男なのだろう。

Father, of all creation !

悲哀のEmからEメジャーへ。曲は荘厳な響きを讃える!するとB♭9の響きが世界を混沌に落とし入れる!もう祈るしかない。愚かな人類はもう為すすべがないのだ。

メジャーのハーモニーを伴ったギターの低音域のリフの何と不気味な事か!続く残酷な響きのリフも恐ろしい。

終末を告げる鐘は鳴る。

そしてピアノは悲劇を奏でる。これ程までに真に迫る音楽は滅多にない。心に贖罪の意識が生まれて来る。母なる地球、創造の父、愚かな人類。

神よ、許し給え!

そして残酷なリフが再び現れると、世界は破滅に向かって突き進む!ランディのギターも容赦なく破滅の帝王を演じる!

もう救いの道は無いのだろうか?!

宿命を背負い、たどり着いた果ては!?

9)Steal Away(The Night)

組曲形式で始まる。

何故この曲で終わるのか。

Revelationで終わるべきではないのか。

この曲で終わる流れが最高だ!と思う方もいるでしょう。

いい曲には違いないが、ずっと謎だと思っています。

まあ深く考えずともオジーの事だから、

「なんだか湿っぽくなっちまったな!最後は楽しくやろうぜ!Let’s go fuckin’ crazy !」

でしょうかね。

オジーとランディは素晴らしいケミストリーを発揮してメタル界に君臨した。

OZZY OSBOURNE:Vocals

RANDY RHOADS:Guitars

Bob Daisley:Bass

Lee Kerslake:Drums

Don Airey:Keyboads

そしてランディ・ローズとリー・カースレイクのご冥福をお祈り致します。

OZZY OSBOURNE / Blizzard Of Ozzを語る。

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お越し頂き、ありがとうございました。また お逢い致しましょう。

トリスタン

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“第213話 オジー・オズボーン/ブリザード・オブ・オズ~血塗られた英雄伝説 を語る” への 2 件のフィードバック

  1. SHIDA より:

    毎回の記事楽しく見させていただいています。
    コメントさせていただくのは今回が初めてで、
    なぜコメントさせていただいたかというと、
    今回のブリザード・オブ・オズは僕にとって、
    ハードロック・ヘビィベタルへ引き込んでくれた思い出のアルバムだからす。

    僕は現在大学生で、トリスタンさんが語ってくれるアルバムはほとんどが好きなアルバムです。またこのブログは僕にとって新たな音楽と出会う場所にもなっています。今後も楽しく拝見させていただきますので、ご自身のペースでこれからも名盤を語ってくれたらなと思います。

    1. トリスタン より:

      SHIDAさん、コメントありがとうございます。毎回読んで頂いているのですか。ありがとうございます。読んで頂いた方に新たな出会いをして頂くのが私のブログの目的でもあるので、そう言って頂けるのは嬉しい限りです。これからもお付き合い、よろしくお願いいたします。

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