第186話 UFO/ フォース・イット Force It を語る

UFO/フォース・イット 1975年 発表。

マイケル・シェンカーが参加した傑作アルバム「現象」。続く作品はさらにハードになった傑作!

傑作アルバム「現象」は、比較的ソフトなブリティッシュ・ロック風の曲が多く収録されていて、マニアにはたまらない味わいがあった。

そして本作「フォース・イット」に於いてはハード・ロック色が増し、UFOの音楽性を決定づける事になった。

マイケル・シェンカーの美しく芸術的なギターは圧倒的で、いくら賛嘆しても足りない。

フィル・モグのヴォーカルも貫禄がある。

収録曲も素晴らしいモノばかりで、まさに黄金時代である!

アルバム・ジャケットはヒプノシスの作品で、UFOの看板にもなっていて高い評価を得ている。

ヒプノシスと言えばピンク・フロイドでの作品が有名で、素晴らしい作品を残している。

〈FORCE IT〉

side A

1)Let It Roll

シャッフルのリズムに乗って勢い良く始まる!そしてフィル・モグは高音から歌う!

Let It Roll !

キメのギターのメロディーがオクターブ違いで重なりスリリング!

突如スローダウンして甘美なメロディーが奏でられる!ピッキング、ビブラートによる表現が本当に素晴らしい!たまらん!

左右のチャンネルに別れてツインでプレイされる所はクライマックスか?!徹底的に劇的にギターを聞かせる手法は天才的でまさに神!

テンポアップして歌に戻り、キメのメロディーをぶちかまして終わる!

名曲!

2)Shoot Shoot

軽快なロックン・ロール。歌の後にすかさず出てくる低音のメロディーがまたカッコいい!

ギター・ソロは完璧で思わず引き込まれてしまう!

シンプルながら名曲!

3)High Flyer

美しいアコースティック・ギターから始まるバラード。フィル・モグの素晴らしいヴォーカルが堪能出来る。渋い!

マイケル・シェンカーの他の誰でもない独特のピッキングが、音色が、メロディーが心を締め付ける!そしてバックにはメロトロンが!何て美しさだ!もうメロメロ。

4)Love Lost Love

はずむ様なリズムで軽快に進む曲。目立たない曲だが、ギターは聞き応え十分!無駄な曲ではない。

5)Out In The Street

エレピから始まるアメリカ的な曲。広大な大地が目の前に広がる。やはりフィル・モグのヴォーカルあっての音楽である。

そしてマイケルの枯れた、乾いたギターの音がどうしようもなく哀愁を誘う!見事!

グラハム・ボネット、ゲイリー・バーデンもいいが、やはりフィル・モグとの相性が最高なのかと思ってしまう素晴らしさ!

side B

6)Mother Mary

へヴィーなギター・リフから始まり、フィルのハードなヴォーカルが重なる!カッコいいぞ!まさにブリティッシュ・ハード・ロック!

サビ前の下降するギター・フレーズがとても効果的。マイケルは普段ギターを弾きまくって、こう言うフレーズのアイデアをいっぱい貯めているんだろうな。

そして切れ味鋭いギター・ソロ!この表現力、歌いっぷりは真似出来ない!

7)Too Much Of Nothing

スネアのクレッシェンドが印象的な出だし。キャッチーなサビもいい。

ギターはまさにマイケル節!フィードバックして伸びる音が斬新!

8)Dance Your Life Away

ダンシングなノリの曲。いまいち吹っ切れていない湿った音楽。サビのオルガンがいい。

ギターはもちろん素晴らしい。

9)This Kid’s including Between The Walls

もう1曲へヴィーな曲!これはもう名曲!リフのアイデアが素晴らしいし、ヴォーカルもカッコいい!

サビ の流れるピアノ、そして中間のへヴィーなリフ、スリリングなギター・ソロ!圧巻である!

そして泣きのスローバラードに繋がる!メロトロンの深遠な音色、そしてマイケルの極上の泣きのギター!あまりにも美しい!

ハード・ロックよりになったアルバムだが、最後は極上のクラシカル・アート・ミュージックで締めくくる事になった!これはやられた!

やっぱり神だわ!

これ程のアルバムを発表しても、頂点はこの後にやって来る!凄いぞ!

〈UFO〉

Phil Mogg:Vocals

Michael Schenker:Guitars

Pete Way:Bass

Andy Parker:Drums

そしてピート・ウェイのご冥福をお祈り致します。

UFO / Force It を語る。

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トリスタン

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第185話 カルメン・マキ&OZ を語る

カルメン・マキ & OZ 1975年 発表。

カルメン・マキがロックに転向して制作されたアルバムは、日本のロックの歴史に残る名盤だ!

日本を代表する女性ロック・シンガー、

〈カルメン・マキ〉

世界に女性ロック・シンガーは数多く存在するが、カルメン・マキほどに素晴らしい女性ロック・シンガーはまずいないのではないか?

凄い女性メタル・シンガーとかたくさんいるが、歌唱力、存在感、雰囲気、格、等で見てみると、カルメン・マキほどの人を私は知らない。

ちなみに私の好きなHR/HM女性シンガーは、レザー(チャステイン)、ギギ(ファントム・ブルー)、コブラ・ペイジ、シャロン・デン・アデル(ウィズイン・テンプテーション)、ステファニー、Fuki、他、です。

みんなそれぞれ素晴らしい。

だが、カルメン・マキは別格である。

もはや神話。

春日氏のギターも深い味わいがあり素晴らしい!

カルメン・マキ&OZの1stアルバムは日本のロックの最高峰の1枚であり、これを越える事は不可能でしょう。

ちなみにUHQCDを持っているのですが、何ていい音なんでしょう!私のチンケな再生環境で聞いても、その素晴らしさがはっきりとわかる!

CDやYoutubeで聞いたり見たりする事しか出来ない若き日のカルメン・マキ。

今現実には存在しない、つまり架空の存在でしか無い若き日のマキ様が、そこに実在しているかの如くリアルに聞こえるのだ!

これは凄いぞ!録音クオリティーの高い作品のデジタル・リマスター、ハイレゾCDの実力は伊達じゃない!私達に夢を与えてくれる!

これだから新規リマスターとか高音質CDの再発はやめられない!

〈カルメン・マキ & OZ〉

side A

1)六月の詩

ピアノに導かれ、メロトロン・フルート。

~私の心の隙間に~

そしてマキ様の歌声。その瞬間独特の空気が支配する。まさに唯一無二。

力強いバンドが入りサビへ!この貫禄!シンプルなメロディーに途方もない説得力を持たせている!マキ様だから出来る事だ。しかしまだ小手調べである。

春日氏のギター、ユーライア・ヒープばりのコーラス!

そしてギターはじっくりと歌い始める。何という表現力!マキ様の横にいるにふさわしい男だ。

~去年の夏のままに~

再びマキ様の歌声。もう心は持って行かれている!

あっと言う間に8分が過ぎ去った…。

西洋のロックに日本独特の香り、空気を融合させた見事な音楽が誕生したのだ!

2)朝の風景

マキ様自身の作詞による曲。穏やかな空気が漂い、和やかな時間が流れる。

~オレンヂ色の光~

日本のフォーク・ミュージックを感じさせるが、この濃密なサウンド、質感は別格。

~遠い日の幻~

決して軽く聞けるモノではない。

3)Image Song

こちらはマキ様と加治木氏の作詞による曲。「Immigrant Song」に似せた曲名がいい。

~朝もやの中に~

哀愁のピアノからマキ様は穏やかに歌い始める。

~いつも夢見てた~

しかし徐々に圧倒的な声量、ドラマチックな表現が姿を現し始める。

~季節に埋もれた~

そして春日氏のギターが泣き歌う!何という雄弁さ!

~今、鳥が翔びたつ~

再びマキ様の歌声。類い稀なる歌唱力が存分に堪能出来る!素晴らしい!

あっと言う間に10分が過ぎ去ってしまった…

優雅に添えられたストリングスも美しい。

アナログ・レコードの時代はこの美しいストリングスの余韻を残してA面が終わる。という理想的なリスニング・スタイルであった。

side B

4)午前1時のスケッチ

夜の街の様子を伝えるSE。今は午前1時。

ブルーズ・ロック風のカッコいいリフ、ハモり。

~真夜中の街角~

昭和の香りが漂う日本ならではのロックだ!

そう、誰にも文句は言わせない!

うまい酒を呑もう!

アップテンポでギターは吼える!

5)きのう酒場で見た女

チャールストン調の曲で、アルバムの中でとても良い味を出している。

歌詞も洒落ているしマキ様の声にもピッタリだ。

この曲が終わって、次の歴史的名曲に繋がるという構成は素晴らしい!劇的さが倍増する!

6)私は風

マキ様自身の作詞による歴史的名曲!

日本のロックの金字塔である!いや世界的に見てもトップ・クラスである!

ツェッペリン、パープルの直系として文句なしにトップである!

そうだよな、トップなんだからこれを越えられる訳がないよな。

力強いイントロ、へヴィーなギターとオルガン!興奮は早くも頂点に!アコギも出て来て芸が細かい。

~あまりに悲しい事ばかりで~

哀愁のピアノに続いてマキ様は歌い始める。たちまち魔力が立ち昇る。

~もう涙なんか!~

「天国への階段」風のバンド・サウンドに乗り、カルメン・マキは絶唱!その真の力を見せつけた!これはまさに日本が生んだ奇跡!極上のシャウトに世界はひれ伏した!(涙)

~私は風!~

そして「Child In Time」風のギター・ソロへなだれ込む!

そしてオルガン・ソロ!再びギター・ソロ!もう圧巻!これこそがロック!魂は燃え上がる!

再びカルメン・マキの絶唱!まさに至高の歌声!(涙)

気ままな風よ!

ついに「天国への階段」のコード進行に乗せてギター・ソロを弾いてしまった春日氏。

チュッチュッチュチューチュ!はさすがに時代を感じる…。

モジュレーションのかかったギターを掻き鳴らし場面展開。スローパートへ。

ファルセットで女神の様に歌うマキ様。

そしてミドルテンポ。物語は最終章へ。

見知らぬ街にたどり着いたが、明日は何処にいるのかもわからない。旅は続く。

再びイントロのフレーズがエンディング・クレジットの様に流れ、消えて行く…。

どれほど賛嘆しても足りない素晴らしさ。

復活してライヴをされましたが、残念ながら見に行けませんでした。

これからもお身体を大切にして下さい。

〈カルメン・マキ & OZ 〉

カルメン・マキ:Vocals

春日 博文:Guitars

千代谷 晃:Bass

石川 清澄:Piano, Hammond Organ

古田 宣司:Drums

〈guest〉

深町 純:Strings Arrangement, Piano, Hammond Organ, Melotron, Synthesizer, Clabinet

安田 裕美:Acoustic Guitar

成瀬 ヒロ:Bass

西 哲:Drums

カルメン・マキ & OZ を語る。

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第184話 ロイヤル・ハント/Cargo カーゴ~ライヴ2015 を語る

ロイヤル・ハント/カーゴ~ライヴ2015

D.C.クーパー復帰後の初のライヴ・アルバムが登場!ドラマチックで華麗な世界を堪能する!

LOUDPARK 15でのパフォーマンスは素晴らしかった!あの感動がよみがえるライヴ・アルバムが聞けて嬉しい!

やはりD.C.クーパーの歌声は心に刺さる!あの陽気なアメリカ人が何故こんなに哀愁のメロディーを歌いこなすのか不思議だ。稀にみる逸材だと思う。

このライヴ・アルバム、あの名盤「Paradox」の完全再現が収録されている。

「Paradox」発表当時も完全再現ライヴが発表されている。今回再び完全再現ライヴを発表する意味は何処にあるのか?

もちろんある。

そこでかつてのモノと今回のモノの大きな違いを4つ挙げて見たい。

1)当たり前だがギタリストが違う。これは好みの問題ではあるが、作品の魅力を大きく変える違いはさほど無いだろう。

2)半音下げている。声が出なくなった訳ではないので、喉の負担を減らす為の安全策でしょう。あまり気にならないし、マイナスになっていないと思う。

3)バック・コーラスの女の子を雇う金が無いのだろうか?いなくなった変わりにD.C.自身の多重録音によるサンプリングになっている。

女の子のバック・コーラスがロイヤル・ハントの名物だった部分もあり、これは大きく好みが別れる可能性がある。

4)一番重要な事だが、D.C.クーパーの声が円熟し、太く豊かになり、魅力が増した!

D.C.はインタビューで「何も変わっていない」という事を強調していたが、それは「俺の声は衰えていない」と言いたかったのであろう。

しかし「何も変わっていない」のではない。素晴らしく変わっている、魅力が増しているのである!

それによって「Paradox」はさらに深く魅力的にアップデートされたのである!

これこそが「Paradox」完全再現の再発表の意味だと勝手に解釈している!

〈CARGO〉

Disc 1

1)The Mission

アルバム「The Mission」のタイトル曲。ジョン・ウエストはいいヴォーカルだったが、やはりD.C.が歌うとロイヤル・ハントらしい音楽に聞こえる。本来のあるべき姿になったという感じだ。

いい曲だなぁ~。

2)Half Past Loneliness

D.C.クーパー復帰後の第1弾「Show Me How To Live」のキャッチーなナンバー。

素晴らしい曲だが、サビの一番大事な部分がサンプリングという曲の構築方法はライヴでは問題ではないか?他の曲でも言える事だが。でもLOUDPARKで気にならなかったな。

3)The Awakening

「Paradox」完全再現。風と雨の音。そしてアルペジオ。

D.C.は悲痛な物語を歌い始める。

4)River Of Pain

心の奥深くまで刻み込まれた名曲。胸が締め付けられる悲しいメロディー。

物語は全然解らないが、人生とは、人類とは、こんなに悲しいモノなのか、という思いがびしびし伝わって来る。

5)Tearing Down The Wall

テンポアップしてクラシカルなメロディーが飛び交うイントロ。

D.C.は低音から中音域、高音域へと自在に表現する。そしてエモーションがある。

Tearing Down !

格調高いハード・ロックだ。素晴らしい!

6)Message To The God

哀愁のピアノから力強いミドルテンポ。曲の中にメリハリがあり、ドラマ性が見事に表現されている。

これが本当のロック・オペラだ。

7)Long Way Home

風と雨の音。そしてアルペジオ。

リコーダー系のキーボードのメロディーが悲しい。

人類の業は深く、何処までも遠い。

安息の地はあるのか?

Long Way Home

Disc 2

1)Time Will Tell

重厚なイントロ。響き渡るスネア。そしてベースのメロディー。雄弁だ。

そしてアップテンポ。D.C.は登場人物の様に歌う事を演じる。

静かになった部分の

Time Will Tell

のコーラスが異様に重厚。

後半のスローな展開が素晴らしい。

2)Silent Scream

チェンバロの音が格調高く導入する。3連のリズムに乗って曲は進む。

I’m looking for

サビはシンプルなメロディーなのに、あまりにも効果的。どうやって作る?

曲の最後のキメが凄い!

3)It’s Over

メドレーで繋がり、物語は終末を迎える。

Over , It’s over

ゆっくりと最後の時間が流れる。ギターも泣く。

男は苦しみから開放される事はないのだろう。

Long Way Home

ひたすら悲しみだけが残る。

4)May You Never(Walk Alone)

D.C.の明るいリング・アナウンサーの様なメンバー紹介に続いて、新作「Devil’s Dozen」からのナンバー。

まったく、これ程の素晴らしい曲がまだ書けるのだから凄い!

はっきりいって、同じ曲調(良い意味で)なので、「Paradox」の後日談を聞いている様な感じだ。それは次の曲も同様。

スローなパート、速いパート、激しいパート、と見事な展開で本当に素晴らしい!

5)A Life To Die For

アルバム「A Life To Die For」のタイトル曲。ラストにふさわしい名曲だ。

「死ぬための人生」とは凄いタイトルだと思ったが、歌詞の訳をみたら「最高に素敵な人生」となっていた。英語は理解に苦しむ。

最後のD.C.のオペラの様な歌いっぷりが聞き所。素晴らしい!

2枚組ライヴ・アルバムにしては収録曲が少ないと思ったが、昨今長過ぎるCDが多いので、この位が丁度いい。内容が充実している。

〈ROYAL HUNT〉

Andre Andersen:Keyboads

D.C. Cooper:Vocals

Andreas Passmark:Bass

Jonas Larsen:Guitars

Andreas Johansson:Drums

ROYAL HUNT / Cargoを語る。

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第183話 アイアン・メイデン/キラーズ を語る

アイアン・メイデン/キラーズ 1981年発表。

NWOBHMの先頭を行くアイアン・メイデンの、勢いに乗った2ndアルバムはまた名盤!

ギタリストのデニス・ストラットンが脱退して、その後任はあのエイドリアン・スミス!

しかしNWOBHMの空気が強いサウンドで思わず興奮する!へヴィー・メタルの有無を言わせぬカッコ良さが溢れ出ている!

もちろんこの後の「魔力の刻印」も素晴らしい!

どのバンドにも言えるが、初期のあのカッコ良さというのは何なんでしょうかね?円熟したバンドには絶対出せない魅力に溢れている!

円熟しても凄いアルバムを出すアーティストもたまにいる。アンセムとかドリーム・シアターとかサンクチュアリとかグラハム・ボネット・バンドとか。メイデンの「魂の書」も良かった。後はハロウィン待ちですね。

個人的な意見だが、「Wrathchild」と「Killers」を「アンセム」のカバーバンド形態の「ザ・マン」にプレイして欲しい!森川之雄が歌ったら最高だと思う!

〈KILLERS〉

side A

1)The Ides Of March

勇壮な前奏曲。北欧メタルのオープニングにも使える高潔な雰囲気があり、素晴らしい!

2)Wrathchild

どっしりとしたリズムにベースが唸る!そしてギター!これはもうカッコいいだろ!

そしてポール・ディアノの強力な歌声!

Wrathchild !!

これぞNWOBHM !

そして低音でのスリリングなユニゾン!これですよ!初期のメイデンの魅力は!私はこれを今も、もっともっとやって欲しい!

こう言うアンサンブルはライヴで本当に映える!

Wrathchild !!

3)Murder In The Rue Morgue

妖しげなアルペジオ、ベースのメロディー、大きなうねりのイントロ。

テンポアップしてポール・ディアノはパンキッシュに歌う!強力だ!

間奏のツインリードがカッコいいぞ!

4)Another Life

イントロのツインがいい!そしてこれもパンキッシュなエネルギーに満ちている!

歌に続くツインもいい!そしてリフ攻撃!場面展開があっていい!

とにかく爽快だ!

5)Genghis Khan

オリエンタルな雰囲気が漂うインスト。メイデンのアンサンブルのカッコ良さが存分に楽しめる!スリリングだ。

途中でミドルテンポに変わり、メロディアスなツインリードが登場!ドラマチックだ!

6)Innocent Exile

カッコいいベースから始まり、どっしりとしたリズムで「Wrathchild」風。そしてギターのキメのフレーズが北欧風。

テンポアップしてギター・ソロ!とにかくドラマを大切にしている。

目立たない曲だが、隙が無い。

side B

7)Killers

ベースから始まり、

Oh~ Yaaaah !!

の強力なシャウト!これはカッコいい!そしてギターがさりげなくEマイナーのアルペジオを奏でる。1弦のG 音が不気味さを醸し出していて素晴らしい!

シャウトの連発!これで勝負は決まった!

メインリフのDコード部分のメロディーのハモりがまた完璧!

ポール・ディアノの強力な歌声に完全にノックアウト!

間奏のツインリードもカッコいいし、バックのベースも素晴らしい!

これぞNWOBHM !

8)Twilight Zone

シャッフルのリズムでノリノリ!

ギターのツインはプレイング・マンティスみたいにメロディアス。

9)Prodigal Sun

いきなりオジーオズボーンの「You Can’t Kill Rock ‘n’ Roll」風のアルペジオが!発表年が同じだが、偶然か?

そしてゆったりとしたうねりの心地良いリズム。ブリティッシュ・ロックだ。

ポール・ディアノはこう言う歌がうまい!

そして、そして!ギター・ソロ!

加入したばかりのエイドリアン・スミスの最高傑作と言える素晴らしいギター・ソロ!これ程美しくセンスのいいプレイをするとは!まるでマイケル・シェンカー!(私がこれ程褒めるのだから相当なもんだ!皆さん聞き逃さない様に)

後半はデイヴ・マーレイに。

10)Purgatory

ハイテンポで疾走する!とにかくノリまくれ!

中間とラストのツインと妙にメロディアスなヴォーカルが不思議。

11)Drifter

とにかくパワー!と思ったらドラマチックにスローダウン!再びパワーアップ!

展開で聞かせ、ノらせるアイアン・メイデン!ライヴ向きの音楽だ!

これぞNWOBHM !

この素晴らしいアルバムを遺し、ポール・ディアノは去った。

素晴らしい歌声をありがとう!私達はあなたの事を忘れません!

そしてブルース・ディッキンソン加入による黄金時代が始まる。

〈IRON MAIDEN〉

Paul Di’Anno:Vocals

Steve Harris:Bass

Dave Murray:Guitars

Adrian Smith:Guitars

Clive Burr:Drums

そしてクライヴ・バーのご冥福をお祈り致します。

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第182話 ディープ・パープル/ディープ・パープル・イン・ロック を語る

ディープ・パープル・イン・ロック 1970年 発表。

良質なアート・ロック・バンドだったディープ・パープルが突如強烈なハード・ロック・バンドに変身!歴史が変わった瞬間だった!

リッチー・ブラックモアの大勝利だった!この勝負がなければブリティッシュ・ロック・マニアだけが聞くバンドになっていた。

御大は勝負に強い。

ディープ・パープルを脱退してレインボーを結成、更なる歴史を作り、ディオと別れてポップ化させ、更なる成功をおさめた!

かと思えばレインボーを解散して再びディープ・パープル、再び脱退、ブラックモアズ・ナイトで余生を送る。

この「Deep Purple In Rock」を作った時点で大勝利の人生だったのだ!

歴史に残る偉人と言える。

イアン・ギランを加入させたのも素晴らしい!やはり正しく判断する能力が高い!

そして60年代を引きずるサイケデリックな音像がまた魅力的です。「マシン・ヘッド」の完成された音とは違う原初的なエネルギーが渦巻いています!

最早すでにハードロックの最高到達点に振り切っていると思います!

しかし歳をとってから聞くこのアルバムは、若い頃に気付かなかった魅力に溢れている!つまり代表曲以外の魅力が見えてくる。

久々に聞いて見たら発掘音源を見つけた様な喜びがあった。歳をとるのも悪くない。

リッチー・ブラックモアのギターとジョン・ロードのオルガンのぶつかり合いは本当に素晴らしい!

リッチーがまだギブソンを弾いていたんだよね。

〈Deep Purple In Rock〉

side A

1)Speed King

今聞いてもインパクト抜群の強烈なハード・ロック・ナンバー!当時はどれ程のインパクトだっただろうか!

イアン・ギランの圧倒的なシャウトとハイトーン!所々で声がひっくり返っても全くマイナスになっていない!とんでもない逸材だ!

ギターとオルガンの掛け合いは静かに始まる。渋いブリティッシュ・ロック、いやジャズをも感じさせる名人芸だ!そして激しく盛り上がる。ギターのハーモニーがカッコいい!

これだけの曲がトップに収録されたアルバムだ、世界が興奮しない訳がない!

まさに歴史を作ったのだ!

2)Broodsucker

骨太のリフに導かれて、イアン・ギランの歌声がこだまする!いやカッコいいな!

ブルーズ・ロック風のリフ、太い音のギター・ソロ、オルガン、そして後半のイアン・ギランの狂気のハイトーン・シャウト、とにかくカッコいい!

3)Child In Time

ジョン・ロードのオルガン、イアン・ギランの内省的な歌声。プログレに通ずる芸術性で引き込まれる。

そしてハイトーン・シャウト!これも歴史的な歌唱だ。

スロー・パートの味わい深いギターは、テンポ・アップして狂気のソロへと変貌する!ギターという楽器のカッコ良さをまざまざと見せつける最高のソロだ!

最後のオルガンとのハーモニーも圧倒的!

再びイアン・ギランの素晴らしい歌声。

「Live In Japan」とはまた違う味わいが楽しめる!

言うまでもなく歴史的名曲。

side B

4)Flight Of The Rat

軽快なアップテンポのハード・ロック。イアン・ギランは押さえ気味に明るいメロディーを歌う。

ジョン・ロードのぶっ飛んだオルガン・ソロがいい!

というか全体的に聞き所も多く、惹き付けられる。ドラムの活躍も見事!

こんなにいい曲だったとは!

5)Into The Fire

へヴィーなロック。ヴォーカルもパワー全開!リフもへヴィーでカッコいい!

ギター・ソロは渋い。

この曲も新たな魅力に気が付いた。

6)Living Wreck

リフはへヴィーだが、雰囲気のある曲。

レスリースピーカーを使った強烈なオルガンが荒れ狂う!

とにかく全ていい曲!

7)Hard Lovin’ Man

疾走するハード・ロック!最後を飾るにふさわしい嵐の様な曲だ!

ヴォーカルもオルガンもギターも、これでもかと荒れ狂う!

ハード・ロックに変貌していきなりこれ程クオリティーの高い音楽を作るとは!というかもう頂点に登りつめた感じだ!

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次の「Fireball」はメンバー自身、気に入っていないので有名ですが、これだけの名盤を作った人達なので、自己評価も厳しいのでしょう。

もちろん「Fireball」も名盤です。

〈DEEP PURPLE〉

Ritchie Blackmore:Guitars

Ian Gillan:Vocals

Jon Lord:Keyboads

Ian Paice:Drums

Roger Glover:Bass

そしてジョン・ロードのご冥福をお祈り致します。

Deep Purple In Rockを語る。

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第181話 ゲイリー・ムーア/ワイルド・フロンティア を語る

ゲイリー・ムーア/ワイルド・フロンティア 1987年 発表。

故郷アイルランドを強く意識したサウンドは、あまりにも「ゲイリー・ムーア」そのものであり、心の奥深くまで突き刺さる!

若くしてこの世を去った盟友フィル・ライノットに捧げられたアルバム、

〈ワイルド・フロンティア〉

この作品は本当に心の奥深くを揺さぶる。人間の想い、感情が真っ直ぐ伝わってくる!

アイルランドの風景が浮かぶ哀愁のメロディー、その心を真っ直ぐに伝え表現するギターは、望郷の果てにたどり着いた境地であろうか。

まさにゲイリー・ムーアにしか作り得ない素晴らしい作品である!

ドラム・マシンが使われているマイナス要素はほとんど感じられず、どこまでも人間的なサウンドである。

〈WILD FRONTIER〉

side A

1)Over The Hills And Far Away

〈望郷の果て〉

タイトル曲と並んでこのアルバムを決定付けた歴史的名曲。

へヴィーなタムの音を絶妙に使った印象的なドラム。むしろドラム・マシンを有効に利用したフレーズで、この曲の魅力を引き立てている!

12インチ・シングルのロング・バージョンでは、ここからギターが登場して、アイルランドの荒涼とした大地が眼前に広がる!本当に心に迫るモノがある。

ゲイリーの歌に続いて、アイルランド民謡を思わせるあのフレーズ、解放弦を利用した3連のあのフレーズが響き渡る!これで勝負は決まった!

そして何と言っても、

Over The Hills And Far Away !

このサビである!まさに決定的な、歴史に残るフレーズと言える!素晴らしい!ハーモニーも効果的だ!

あの3連フレーズに続くギター・ソロは短めだが、とても印象的で素晴らしい仕上がりだ!

ドラムだけをバックにサビが分厚いコーラスで登場する。これも効果的な演出だ!

そしてキーが1音上がり、緊張感は増す!

Over The Hills !

And Far Away~!!

ゲイリーは想いのたけを吐き出す!そしてギターは感情のまま歌い、泣き、叫ぶ!

圧倒的な物語が5分22秒の中で(12インチは7分25秒)繰り広げられている。

この曲をカバーしたアーティストは「ナイトウィッシュ」が有名だが、ハーディー・ガーディーをプレイする女性ヴォーカリストの「Patty Gurdy」のバージョンが素晴らしい!泣けてくる!

2)Wild Frontier

イントロのギターからしてアイルランドの哀愁が心を打つ!

歌い出しのフレーズの感じからして、ここはフィル・ライノットが歌う予定だったのではないか?もしフィルが歌っていれば更に素晴らしい仕上がりになっていただろう!聞きたかった!

そしてイントロのメロディーがゲイリーによって歌われる。哀愁だ。

Back to the Wild Frontier !

アイルランド魂である。

そして「Military Man」を思わせる穏やかで、心にしみるパートが出てくる。やはりフィル・ライノットが歌う予定だったのであろうか…。

ギター・ソロはやはり短めで、ムダが無く、完璧な作りになっている。

感情の吐き出しは前曲でやったので、この曲はスマートにまとまっているが、本当に素晴らしい名曲になっている。

3)Take A Little Time

うって変わってキャッチーでポップなナンバー。

しかし完璧な仕上がりで、ギター・ソロは見事な構成で作られていて、エネルギーも凄まじく、圧巻!

これも職人技である!

4)The Loner

原曲はマックス・ミドルトンがジェフ・ベックのために書いた曲で、コージー・パウエルの「Over The Top」に収録されている。

原曲はジャズ/フュージョン風テイストのパートもあるが、ゲイリーは泣きのメロディーだけを抜き出し、新しい解釈を加えて再構築した。

ここに新しい哀愁のインスト・バラードが誕生した。

曲の素晴らしさは勿論だが、何と言ってもゲイリーのプレイの素晴らしさである!感情を剥き出しにするプレイではなく、静かに滲みでる孤独感を表現している。

それはまさに名人芸!

そしてこの曲ではアーム・ビブラートを多用しているのだが、(ブリッジに共鳴しているのか)音が揺れるに従って音色が徐々に変化して行く。

その音の官能的な美しさは凄まじく、悶絶モノである!その辺を聞き逃さない様に!本当に素晴らしい!

本編が終わった後のフリーなソロも圧倒的な素晴らしさで、フェードアウトするのがもったいない!いつまでも続いて欲しい!

この曲はそう簡単にはカバー出来ない。曲に込められた魂を表現出来なければ退屈なカバーになってしまう。

この曲に魂を込めてカバーしたのは、唯一ジョン・ノーラムであろう。(youtubeでチェックしたら、Kellyさんと田川伸治が良かった。)

そしてライブに於いては壮絶なまでのドラマが繰り広げられる!

side B

5)Friday On My Mind

イージービーツというバンドの曲のカバーらしい。やはりポップでキャッチーなナンバー。

あまり意味がわからないが、いい曲なのでO.K.という事にしておこう。

6)Stranger In The Darkness

スロー で非常に雰囲気があり、渋い味わいが素晴らしい。

U2を思わせるモノがある。

多くは語らないがいい曲だ。

7)Thunder Rising

力強いハード・ロック・ナンバー。イントロのメロディーやヴォーカル・パート、間奏部分でやはりアイリッシュ・テイストが溢れ出ている!

心にしみるメロディーだ。

ギター・ソロの叫びは凄まじく、圧倒的!

何故かこの曲の音量がやけに小さい。そして後半から徐々に戻って行く。改善して欲しい。

8)Johnny Boy

もう夕暮れだ。

ジョニー、家に帰ろう。

干し草もいっぱい積んだし…

★~★~★~★

時が経つ程に、ゲイリーの偉大さを思い知らされる。

ご冥福をお祈り致します。

GARY MOORE:Guitars&Vocals

Neil Carter:Keyboads&Vocals

Bob Daisley:Bass

GARY MOORE / Wild Frontier を語る。

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第180話 レインボー/銀嶺の覇者 を語る

レインボー/銀嶺の覇者 1975年 発表。

ディープ・パープルを脱退したリッチー・ブラックモアは、エルフのメンバーを率いて独自のバンド「リッチー・ブラックモアズ・レインボー」を結成した!

ブリティッシュ・ハード・ロックの偉大なる歴史が再び始まった!

リッチー・ブラックモアの理想とする音楽をプレイするバンド、

リッチー・ブラックモアズ・レインボー

の誕生である!

そしてロニー・ジェイムス・ディオが歴史の表舞台に登場した瞬間でもあった!

その記念すべきデビュー・アルバム

〈銀嶺の覇者〉

何と神々しい…。

ここに収められている音楽は、それほど派手でも激しくもない、大人し目の音楽である。

しかし、これがディープ・パープルを脱退したばかりの若いギタリストが作り上げた音楽だとは、驚異である!

ここで聞ける音楽は、たくさんの作品を作り熟練した巨匠がたどり着く境地であり、ブリティッシュ・ロックの深い森の中に築かれた古城のようだ。

「Catch The Rainbow」や「The Temple Of The King」といった高い芸術性を持つ曲が、このアルバムを至高の作品にしている。

リッチー・ブラックモアの懐の深さに恐れおののくばかりである。

そしてロニー・ジェイムス・ディオの歌声は、中世の伝説を今に体現する魔力があり、唯一無二の存在であった。

ブラックモアズ・ナイトのヴォーカリストがロニーであったなら、どれ程素晴らしかった事だろう…。

〈銀嶺の覇者〉

side A

1)Man On The Silver Mountain

「On Stage」のアップテンポのバージョンがカッコよくて、スローなこのオリジナル・バージョンは聞き劣りしていたが、冷静にブリティッシュ・ロックとして聞くと、とても素晴らしい事に気付いた。

これも年の功ですな…。

リフはまさにリッチーの得意パターンで、とても歯切れのよい音だ。ギターを持つと思わず弾いてしまう!

ギター・ソロもかなりいい出来で、味わいとスリリングさが見事に両立している。

ただギターソロの音量が少し小さいので、かなり注意して集中して聞かないと聞き逃しててしまいそうです。リミックスしてギターソロの音量を上げたモノを聞いてみたいです。

歌詞はロニーの世界観を表していて、とても素晴らしい!

2)Self Portrait

ブリティッシュ・ロックらしい渋い味わいがあり、引きの美学を感じる。

イントロのハンマリングを多用したフレーズがとてもカッコいいです!

そしてロニーの歌声が何とも絶妙な味わいを出していて、曲に命を吹き込んでいる。

ギターソロは後半の高音チョーキングでとても素晴らしいトーンが聞けます!そしてそれ以降そのまま絶妙なトーンが続きます。この味わいは本当に見事で聞き逃さないようにしましょう。

まさに名人芸、匠のわざ。

3)Black Sheep Of The Family

クオーターマスのカバー。リッチーはこの曲がやりたかった。

キャッチーなロックン・ロールで、出だしのメロディーは「Tarot Woman」に似ている。

4)Catch The Rainbow

ジミヘンの「Little Wings」に似た、叙情的で美しいバラード。

タイトルの通り、レインボーの精神性を表した圧倒的な名曲となっています。

曲調、メロディー、美しいギターとヴォーカル、歌詞、全てが素晴らしい!

イントロのギターフレーズはとてもセンスが良く見事です!そして歌に入る前のドラムのフィルインがまた素晴らしい!ハイハットを巧みに使った名人芸です!

ラストのギターソロは弾きまくりではなく、美しいメロディーのひとつひとつを大切に宝物のように弾いています。もうこの辺のセンスが本当に素晴らしいですね!

ドラマチックなロング・バージョンとなった「On Stage」バージョンも素晴らしいが、こちらのオリジナル・バージョンにはメロトロンが使われていて、ブリティッシュ・ロック・ファンを泣かせます!

side B

5)Snake Charmer

小気味よい16ビートが特徴のブリティッシュ・ロックで、独特のグルーヴがあり細かい部分までアレンジが行き届いている。

2)と同様に名人芸が光る名曲で、ギター・ソロもさすがである。

ロニーの抑制の効いたヴォーカルが実に絶妙で、気持ちがいい。

最後はロニーの歌とギターも入り交じりカオス状態!

6)The Temple Of The King

中世の伝説を伝える圧倒的名曲!

アコースティック・サウンドで表現された世界にロニー・ジェイムス・ディオの歌声が乗ると、そこはまさにファンタジー!

リッチーのスライド・バーを使ったソロの美しさはどうだ?まさに匠である!

この曲はロニー在籍時に絶対にライブでやっておくべきだった!

7)If You Don’t Like Rock ‘n’ Roll

エルフを思わせるロックン・ロール。

8)Sixteenth Century Greensleeves

へヴィーなノリを持つ曲で、やはり中世の風が吹く。リッチーの趣味とロニー・ジェイムス・ディオの組み合わせは本当に素晴らしく、それは次作で頂点に達する!

ライヴでは前奏としてリッチーが一人でギターを奏で、「グリーン・スリーブス」のメロディーを弾くのが通例となっていて、とても惹き付けられる

9)Still I’m Sad

ヤードバーズのカバーらしいが、原曲は知らない。インストになっている。

やはり「On Stage」のバージョンが圧倒的に素晴らしいが、オリジナルも独特の雰囲気を放っていて素晴らしい。

ギターの音に込められた生命が、心をつかむ!マエストロたるゆえんである。

次作の「虹を翔る覇者」が名作過ぎて評価されにくい作品であるが、別の角度から見ると(聞くと)実は最高傑作である!というかレインボーの全作品が最高傑作なので当たり前か。

〈Ritchie Blackmore’s Rainbow〉

Ritchie Blackmore:Guitars

Ronnie James Dio:Vocals

Micky Lee Soule:Keyboads

Craig Gruber:Bass

Gary Driscoll:Drums

そしてロニー・ジェイムス・ディオ、ゲイリー・ドリスコール、クレイグ・グルーバーのご冥福をお祈り致します。

Ritchie Blackmore’s Rainbow を語る。

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トリスタン

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