カルメン・マキ & OZ 1975年 発表。
カルメン・マキがロックに転向して制作されたアルバムは、日本のロックの歴史に残る名盤だ!
日本を代表する女性ロック・シンガー、
〈カルメン・マキ〉
世界に女性ロック・シンガーは数多く存在するが、カルメン・マキほどに素晴らしい女性ロック・シンガーはまずいないのではないか?
凄い女性メタル・シンガーとかたくさんいるが、歌唱力、存在感、雰囲気、格、等で見てみると、カルメン・マキほどの人を私は知らない。
ちなみに私の好きなHR/HM女性シンガーは、レザー(チャステイン)、ギギ(ファントム・ブルー)、コブラ・ペイジ、シャロン・デン・アデル(ウィズイン・テンプテーション)、ステファニー、Fuki、他、です。
みんなそれぞれ素晴らしい。
だが、カルメン・マキは別格である。
もはや神話。
春日氏のギターも深い味わいがあり素晴らしい!
カルメン・マキ&OZの1stアルバムは日本のロックの最高峰の1枚であり、これを越える事は不可能でしょう。
ちなみにUHQCDを持っているのですが、何ていい音なんでしょう!私のチンケな再生環境で聞いても、その素晴らしさがはっきりとわかる!
CDやYoutubeで聞いたり見たりする事しか出来ない若き日のカルメン・マキ。
今現実には存在しない、つまり架空の存在でしか無い若き日のマキ様が、そこに実在しているかの如くリアルに聞こえるのだ!
これは凄いぞ!録音クオリティーの高い作品のデジタル・リマスター、ハイレゾCDの実力は伊達じゃない!私達に夢を与えてくれる!
これだから新規リマスターとか高音質CDの再発はやめられない!
〈カルメン・マキ & OZ〉
side A
1)六月の詩
ピアノに導かれ、メロトロン・フルート。
~私の心の隙間に~
そしてマキ様の歌声。その瞬間独特の空気が支配する。まさに唯一無二。
力強いバンドが入りサビへ!この貫禄!シンプルなメロディーに途方もない説得力を持たせている!マキ様だから出来る事だ。しかしまだ小手調べである。
春日氏のギター、ユーライア・ヒープばりのコーラス!
そしてギターはじっくりと歌い始める。何という表現力!マキ様の横にいるにふさわしい男だ。
~去年の夏のままに~
再びマキ様の歌声。もう心は持って行かれている!
あっと言う間に8分が過ぎ去った…。
西洋のロックに日本独特の香り、空気を融合させた見事な音楽が誕生したのだ!
2)朝の風景
マキ様自身の作詞による曲。穏やかな空気が漂い、和やかな時間が流れる。
~オレンヂ色の光~
日本のフォーク・ミュージックを感じさせるが、この濃密なサウンド、質感は別格。
~遠い日の幻~
決して軽く聞けるモノではない。
3)Image Song
こちらはマキ様と加治木氏の作詞による曲。「Immigrant Song」に似せた曲名がいい。
~朝もやの中に~
哀愁のピアノからマキ様は穏やかに歌い始める。
~いつも夢見てた~
しかし徐々に圧倒的な声量、ドラマチックな表現が姿を現し始める。
~季節に埋もれた~
そして春日氏のギターが泣き歌う!何という雄弁さ!
~今、鳥が翔びたつ~
再びマキ様の歌声。類い稀なる歌唱力が存分に堪能出来る!素晴らしい!
あっと言う間に10分が過ぎ去ってしまった…
優雅に添えられたストリングスも美しい。
アナログ・レコードの時代はこの美しいストリングスの余韻を残してA面が終わる。という理想的なリスニング・スタイルであった。
side B
4)午前1時のスケッチ
夜の街の様子を伝えるSE。今は午前1時。
ブルーズ・ロック風のカッコいいリフ、ハモり。
~真夜中の街角~
昭和の香りが漂う日本ならではのロックだ!
そう、誰にも文句は言わせない!
うまい酒を呑もう!
アップテンポでギターは吼える!
5)きのう酒場で見た女
チャールストン調の曲で、アルバムの中でとても良い味を出している。
歌詞も洒落ているしマキ様の声にもピッタリだ。
この曲が終わって、次の歴史的名曲に繋がるという構成は素晴らしい!劇的さが倍増する!
6)私は風
マキ様自身の作詞による歴史的名曲!
日本のロックの金字塔である!いや世界的に見てもトップ・クラスである!
ツェッペリン、パープルの直系として文句なしにトップである!
そうだよな、トップなんだからこれを越えられる訳がないよな。
力強いイントロ、へヴィーなギターとオルガン!興奮は早くも頂点に!アコギも出て来て芸が細かい。
~あまりに悲しい事ばかりで~
哀愁のピアノに続いてマキ様は歌い始める。たちまち魔力が立ち昇る。
~もう涙なんか!~
「天国への階段」風のバンド・サウンドに乗り、カルメン・マキは絶唱!その真の力を見せつけた!これはまさに日本が生んだ奇跡!極上のシャウトに世界はひれ伏した!(涙)
~私は風!~
そして「Child In Time」風のギター・ソロへなだれ込む!
そしてオルガン・ソロ!再びギター・ソロ!もう圧巻!これこそがロック!魂は燃え上がる!
再びカルメン・マキの絶唱!まさに至高の歌声!(涙)
気ままな風よ!
ついに「天国への階段」のコード進行に乗せてギター・ソロを弾いてしまった春日氏。
チュッチュッチュチューチュ!はさすがに時代を感じる…。
モジュレーションのかかったギターを掻き鳴らし場面展開。スローパートへ。
ファルセットで女神の様に歌うマキ様。
そしてミドルテンポ。物語は最終章へ。
見知らぬ街にたどり着いたが、明日は何処にいるのかもわからない。旅は続く。
再びイントロのフレーズがエンディング・クレジットの様に流れ、消えて行く…。
どれほど賛嘆しても足りない素晴らしさ。
復活してライヴをされましたが、残念ながら見に行けませんでした。
これからもお身体を大切にして下さい。
〈カルメン・マキ & OZ 〉
カルメン・マキ:Vocals
春日 博文:Guitars
千代谷 晃:Bass
石川 清澄:Piano, Hammond Organ
古田 宣司:Drums
〈guest〉
深町 純:Strings Arrangement, Piano, Hammond Organ, Melotron, Synthesizer, Clabinet
安田 裕美:Acoustic Guitar
成瀬 ヒロ:Bass
西 哲:Drums
カルメン・マキ & OZ を語る。
CD/カルメン・マキ&OZ 2 (MQA-CD/UHQCD) (生産限定盤)/カルメン・マキ&OZ/UPCY-40023 価格:2,884円 |
お越し頂き、ありがとうございました。また お逢い致しましょう。
トリスタン
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Twittertのプロフィールからこちらを知りました。
多岐に渡って情報があり、圧倒されました
~で、カルメン・マキの名前を見つけたので
コメントさせて頂こうと思います。
’79年だったか、The 24th Street Band
の来日コンサートの開場待ちの列で、当方の
すぐ前にカルメン・マキがいたのですよ!
しかも、両足包帯ぐるぐる巻きで松葉杖姿!!
何でも、酔っぱらって2階から飛び下りたとか(笑)
そういえば、カーマイン・アピスがプロデュースした、
ファースト・ソロ・アルバム「Night Stalket」
ペリさんがコーラスで飛び入り参加していた事を
ご存知でしょうか?ハモリのみらしいのですが…
この事を知ったのが2006年で、既に入手不可で、
残念ながら、聴いてはいないのです( 。゚Д゚。)
これはこれはn@r1k0さん、コメントありがとうございます。凄いエピソードですね!マキさん破天荒!「Night Stalker」にペリーさんが!それは知りませんでした!それも凄い話ですね!さすがの情報です。ありがとうございます。
わぁ、素早いご返信ありがとうございます
この時のコンサート以外にも何度か彼女を見かけていて、(勉強熱心なのね…)と思っていましたが、(当方のように)ジャンル関係なくライヴ参戦していただけのかな?
お話ししたのはこの時が初めてでしたが、印象と違い、明るくて気さくな方でした。
何度もマキさんを見かけるなんて凄いですね!マキさんは意外と気さくな方なんですね。ベストアルバムに「Night Stalker」収録曲が1曲入っていましたが、残念ながらペリーさんの声を確認する事は出来ませんでした。色々とお話を聞かせて頂き、ありがとうございました。
「ハモリだけの参加だけど、彼の声はすぐわかるから、どの曲か探してみて」と、曲名を教えてもらえなかったのですよね……。・(つд`。)・。 アルバムにはペリさんの名前がクレジットされている(た)ようなのですが、時既に遅しで、ずっとモヤモヤしたままなんですよね(笑)
再販されれば、是非とも確認したいと思いますが、さて……
お付き合い頂き、ありがとうございました
こちらこそ何度もコメントを頂き、ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。