ヨーロッパ/ザ・ファイナル・カウントダウン 1986年発表。
「明日への翼」に続く3rdアルバムにして全メロディック・ロック・ファンに衝撃を与えた歴史的名盤!
このアルバムを初めて聞いた時の衝撃と感動は生涯忘れる事は無いだろう!信じられない程の美しいメロディー!北欧独特の哀愁と透明感!全てが最高レベルのクオリティーである!
このアルバムによって世界的な成功を手に入れる事になるのだが、それはゆっくりとしたものだった。
初来日公演も決まり、快進撃が始まると思ったが、チケットはあまり売れなかった。興奮しているのは私だけか?と言う感じだった。
東京公演が終わり、名古屋公演。当日券売場に長蛇の列が出来た!何が起きたのか!そう、私同様、東京公演の感動が収まらずここに足を運んだのだ!間違いない!
ヨーロッパの成功を予感したのはこの時だった。しかし残念ながらこの後、最高のギタリスト、ジョン・ノーラムは脱退してしまう。
ギターのバッキングの音が奥に引っ込んだ、ソフトな音像が気に入らなかったらしい。
〈The Final Countdown〉
side A
1)The Final Countdown
イントロが始まり、そのあまりの美しさにどうにかなりそうだった!信じられなかった!このキーボードによるメイン・テーマはまさに奇跡である!
そして歌が始まり更なる感動に襲われた!ジョーイ・テンペスト独特の哀愁のメロディーとコード進行は冴え渡っていた!過去最高レベルである!
「In The Future To Come」の「I will beside you」の発展形とも言える「Leaving ground」の対位法も感動的だった!
ジョン・ノーラムのギター・ソロも、華麗で見事である!
極限まで行ったな。人類のメロディック・ロック史上、これ以上の曲は存在しない!今だにライヴでこの曲を聞くと最高の興奮と盛り上がりで、それを実感する!
2)Rock The Night
この曲もライヴでは欠かせない重要な曲で、圧倒的な盛り上がりを見せる。ノリノリのナンバーだが、メロディーは美しく、聞かせる要素は強い。
ギター・リフは非常に印象的で、ソロはジョン・ノーラムならではのメロディックで情熱的なプレイが聞ける!
3)Carrie
スローバラードの名曲!ジョーイ・テンペストの歌唱力が存分に発揮されている!
サビのカノン風のコード進行がいい効果を出している。2コーラス目でメロディーが発展形になる手法も感動的。
ギター・ソロはやはり美しい!曲を最高に引き立てている。
終わりに向けてどんどん盛り上がって、しんみり幕を閉じる。素晴らしい。
4)Danger On The Track
比較的ヘヴィなリフが聞ける曲。メロディーは同じ様なアイデアであるにも関わらず、新鮮で素晴らしいクオリティーに仕上がっている!
何と言ってもミック・ミカエリのオルガン・ソロが素晴らしい!聞かせ所である!
5)Ninja
アップテンポの哀愁の北欧メタルの傑作!リフのメロディーも見事!続いて短いソロが出てくるあたり、「Seven Doors Hotel」の流れを汲んでいる。
やはりこの曲も同じ様なアイデアのメロディーだが、素晴らしいクオリティーに仕上がっている!こんな事はよほど才能が冴え渡っていないと出来ない芸当である!
ギター・ソロはジョン・ノーラムの独壇場である!テーマ・メロディーが出て来た後、ワンコードをバックに弾きまくる!「Seven Doors Hotel」のジョン・ノーラムが帰ってきた!圧巻である!
ライヴではエンディングにギター・ソロが追加されて尚素晴らしい!
side B
6)Cherokee
ネイティブ・アメリカンの悲劇を歌った曲。冒頭のドラムが印象的!リフもいかにもヨーロッパの曲と言う感じでいい!
空間を活かしたダイナミックなアレンジが、効果的で、ライヴでは一層引き立つ!
間奏のキーボード・ソロがクライマックスになっていて荘厳な雰囲気が広がる!
この曲もやはりライヴでは重要な役割を果たす!
7)Time Has Come
ジョーイ・テンペストの気に入っている曲で、聞くほどに味わいが増す名曲!
メロディー、コード進行共にジョーイ・テンペスト以外あり得ない曲調で、深い思い入れが感じられる。
ギターによる低音の繰り返しメロディーを入れるあたり、強いこだわりを感じる。続くソロは本当に美しく、感動的!
深く、心に染み入る…。
8)Heart Of Stone
なかなかヘヴィなナンバーで、イントロはライヴで聞くと物凄い迫力とダイナミクスがあった!
70年代の香りが漂う曲調で、ギターもそれっぽい。ソロの後半の高音を使った音跳びフレーズが印象的!
9)On The Loose
ノリノリのナンバー!やはりこの曲もライヴではイントロが凄い迫力だった!ドラムを強く打ち鳴らすしね。
ポップなイメージがあるこのアルバムの中で、荒々しい力のあるこの曲は、改めて聞くと非常に魅力的である!
10)Love Chaser
映画「プライド・ワン」の主題歌になった曲!そう言えば見に行った。車だかバイクだかのレースの映画だった。ストーリーは覚えてない。(ストーリーあったのか?)エンディングで「Carrie」が感動的に流れたのは覚えている。
2ndアルバムの流れを感じる曲調で、イントロのメロディーは少し「The Final Countdown」に似ている。
地味な存在っぽいが、どう聞いても、非の打ち所のない北欧メタルの名曲!
新ギタリストにキー・マルセロを迎え、世界制覇をなしとげたヨーロッパ。次作「Out Of This World」ではさらにポップ化する。
〈EUROPE〉
Joey Tempest:Vocals
John Norum:Guitars
John Leven:Bass
Ian Haugland:Drums
Mic Michaeli:Keyboads
EUROPE / THE FINAL COUNTDOWNを語る。
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トリスタン
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