タリスマン 1990年発表。
かつてイングヴェイ・マルムスティーンと活動していたベーシストの故マルセル・ヤコブが、ヴォーカリストのジェフ・スコット・ソートと共に始めたグループである。
そのサウンドはまさに北欧が結晶となった美しいメロディック・ハード・ロックであり、高いクオリティーを誇っている！
ギターのクリストファー・スタールは非常に素晴らしいプレイを聞かせてくれて、見つけものだった。おまけにキーボードはマッツ・オラウソンで、なかなか豪華なラインアップだ。
アルバム全体を通して素晴らしい曲ばかりが並んでいるが、何と言っても1曲目の「Break Your Chains」である！
ヨーロッパの「The Final Countdown」、ジョン・ノーラムの「Love Is Meant To Last Forever」と同じ遺伝子を持つ名曲と言える！
＜Break Your Chains＞
アルバム・ジャケットのイメージそのままに暗闇の中に、ほのかに白い灯りが神秘的に浮かび上がる様子がキーボードで描写される。
彼方から鋭いギター・リフが近づいて来る。そしてバンドが一斉に入って来るが、キーボードのフレーズの効果もあり、まさに北欧の哀愁全開である！
Wake up, wake up !
ジェフ・スコット・ソートの素晴らしいヴォーカルが入って来る。何と透明感のある美しいメロディーなのか！「水晶の様な」とはこの事だ！
コード進行も北欧そのもので、マルセル・ヤコブのセンスには驚く！
Break Your Chains !
サビのキメはオーソドックスだが、とてつもなく効果的で、完璧である！
ギター・ソロはアコースティックからエレクトリックへと続く。ジョン・ノーラム程の哀愁はないが、素晴らしいセンスとテクニックがある。
サビを繰り返し、ラストはイングヴェイ風のディミニッシュのテクニカルなユニゾンで締めくくる！
タリスマンはこの後も、アルバムを出し続け、活動していたが、悲しい事にマルセル・ヤコブは亡くなってしまう。
マルセル・ヤコブのご冥福をお祈り致します。
〈Tarisman〉
Marcel Jacob：Bass＆Gt＆Dr＆Key
Jeff Scott Soto：Vocal
Christopher Stahl：Guitar
Mats Lindfors：Guitar
Peter Hermansson：Drum
Mats Olausson：Keyboads
Tarisman/Break Your Chainsを語る。
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トリスタン
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