ルネッサンス/運命のカード 1974年発表。
唯一無二の女性ヴォーカリスト、アニー・ハズラムを擁した新生ルネッサンスの3作目。前作の「燃ゆる灰」と並んで代表曲「母なるロシア」が収録されている名盤である!
ルネッサンスの音楽は美しいピアノやアコースティック・ギター、オーケストラをフィーチャーしたもので、基本的にエレクトリック・ギターが使われていない。
ロックとは呼ばず、芸術音楽と呼ぶべきものではあるが、この音楽を愛するのはプログレ・ファンである。さあ、貴方もこの美しいルネッサンスの音楽を聞いて、プログレ・ファンになろう!
〈Mother Russia/母なるロシア〉
悲しげなピアノがゆっくりと小さな音で流れ出す。まるでこれから起きる悲劇を憐れんでいる様だ…。
突如!強く鳴り響き、運命が動き出した事を知らせる!ギターは限定的なアルペジオを奏で始める。
テーマ・メロディーがリコーダーとピアノで流れ出す。やがてふくよかなストリングスの調べへと変わる。
すると背後から運命が忍び寄るが如く、重い低音のストリングスが階段を上って来る!それはどんどん力強くなり、全ての楽器が重なって行く!音が力強く伸ばされ、物語は始まる。
Pay the price works…
ギターが弦を掻き鳴らす中、アニー・ハズラムは運命の女神の様に歌い始める。悲しげな調べである。
Mother Russia can’t you hear…
そしてメイン・テーマがオーケストラによって壮大に奏でられる!
2コーラス目が終わると残酷なブリッジが歌われる!
Punished for his written thoughts
メイン・テーマがオーケストラと共に壮大に歌われる!
Red blood ! White snow !
テーマ・メロディーのバリエーションが彼方から聞こえて来る。しばらくすると…
運命の女神アニー・ハズラムがソプラノで、テーマ・メロディーを歌い始める。何と神々しい!母なるロシアに祈りを捧げている様である。
ピアノが悲しみを押さえながら力強く響くと、もう一つのテーマ・メロディーが流れ出す。オーケストラは背後で鳴り響き、ドラムはボレロの如きリズムを刻む!
「パーラットゥッター!」と言うコーラスが突如切り込む!そして再びオーケストラに!この二つが交互に現れ盛り上がり、最後に「パーラットゥッター!」を繰り返し、メジャー・コードで壮大に伸ばす!
そして残酷なブリッジが歌われ、荘厳なサビが繰り返される!
Red blood ! White snow !
何と壮絶な感動であろうか?
テーマ・メロディーのバリエーションが寂しげに奏でられ、ゆっくりと消えて行く…。
ルネッサンスはあまりにも大きな遺産を残してくれた。永遠に…
そしてマイケル・ダンフォードのご冥福をお祈り致します。
〈RENAISSANCE〉
Annie Haslam:Vocal
John Tout:Keyboads
John Camp:Bass&Vocal
Terence Sullivan:Drum
Michael Dunford:Ac.Guitar
RENAISSANCE / Turn Of The Cards の名曲 Mother Russia を語る。
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トリスタン
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