第221話 ディープ・パープル/ファイアボール を語る

ディープ・パープル/ファイアボール 1971年 発表。

前作「イン・ロック」が成功し、ワールドツアーの合間に制作された本作。メンバーは納得いかない作品として有名だが、果たしてどうなのか!

今さらこんな事を言わなくても名盤に決まってるだろ!と言われそうですが、はい、名盤に決まっています。

まずメンバーは天才集団であるので、100%力を発揮すれば超名盤が生まれますが、そうでなくても名盤が生まれてしまう訳ですね。

つまり一番厳しい耳と感性を持つ天才による評価であり、そうでない私達は自分たちの耳と感性でこのアルバムを評価すればいい訳です。

名盤にしか聞こえないじゃありませんか。

改めてこのアルバムを聴いて感じるのは、「第二期パープルは激しく強力で、火花散るようなスリリングなサウンド」というイメージが刷り込まれて来たがそうではないな、という事です。

「紫の肖像」の記事を書いた時にも言いましたが、パープルは渋いブリティッシュ・サウンドが根底にあると感じるのです。

つまり「Speed King」「Fireball」「Highway Star」「Space Trackin’」等が突出しているためにそのイメージがある訳ですが、それ以外の曲はどうも渋いブリティッシュ・ロックに感じるのです。

あの「マシン・ヘッド」にさえ、「Maybe I'm A Leo」「Never Before」という渋い曲が収録されています。

つまり激しく強力な音楽のみを求めてパープルを聴くとパープルの音楽の本質を見誤り、その素晴らしさに気付かない恐れがあります。それは昔の私です。

渋いブリティッシュ・ロック・バンドがたまにはハードな曲もやる。これがディープ・パープルです。

どうか賢明な皆様はパープルの本質を理解し、正しくパープルを味わって下さい。

〈FIREBALL〉

side A

1)Fireball

マシン(何だろう)の作動する音!そしてイアン・ペイスのドラムが2バスで勢いよくスタート!もうカッコいい!ペインキラーの元祖!

The golden light above you !

イアン・ギランの重戦車ヴォーカルが轟く!バッキングのメロディーがまたカッコいい!

Oh my love it’s a~

この辺りのドラムがもう乱れ打ちみたいな感じでスリリングでカッコいいし、ロジャー・グローバーのベースが凄くセンスのいいラインを奏でている!

Ah~ Magic woman wreckin’ up~

ここはサビという感じではないが、凄いエネルギーが渦巻いていて手に汗握るようだ!

そしてロジャーのベース・ソロがヒステリックな音でウナリを上げる!ハード・ロックの歴史の中でも随一のカッコ良さ!

それに続いてジョン・ロードの強烈なオルガン・ソロ!狂気の世界を繰り広げる!

再びのイアン・ギランのヴォーカルの後は再びのジョン・ロードのオルガン!存分に弾き倒しています!

そして真打ち登場とばかりに打ち鳴らされるタンバリン!これが全部持って行きます!

さて、リッチー・ブラックモアはどうしたのでしょうか?影を潜めています。

イアン・ギラン、イアン・ペイス、ロジャー・グローバー、ジョン・ロードを味わう名曲です!

こんなカッコいい曲を作るのだからハードな面が注目されるのは仕方ない。

2)No No No

レイドバックしたようなリッチーの渋いギターが登場!

Really hate the running !

イアン・ギランが明るくキャッチーなメロディーをやはり重戦車のような声で歌う!

このキャッチーなメロディーにこの歌い方は少し暑苦しい感じもする。私の好みだとこの曲はぜひジョー・リン・ターナーに歌って欲しい。合っていると思います。

その歌のバックのロジャーのベース・ラインがとても素晴らしい!

そして歌の合間にさりげなく入るギターとベースのユニゾン・フレーズ(イントロのメロディー)がとてもイカしている。

歌の後の短いブルージーなギター・ソロがリラックスした感じでとてもいい!

そしてスライドバーを使ったリッチーの幻想的なソロが素晴らしい!その後はまた渋いブルージーなソロに。本当に聴かせてくれる!

再び歌が繰り返された後はジョン・ロードのオルガン。ポコポコとした音の軽いタッチから徐々に盛り上がるとブレイク!リッチーがキメのフレーズをプレイ!

よく聴けば至るところに聴きどころがあり、とても味わい深い。ブリティッシュ・ロックの職人達の匠の技です。

こんな凄い曲達を作っているのに納得がいかないアルバムとはこれ如何に?

3)Strange Kind Of Woman

英国盤には収録されなかった名曲で代わりに「Demon’s Eye」が収録されていたとか。

イントロはリッチーの印象的なフレーズにドラムが合わせてキメている。

There once was a woman !

シャッフルの弾むようなリズムが印象的で本当にキャッチーである。ディープ・パープルのポップ・センスが光る!

リッチーの長めのソロも聴くことが出来る。時折スタッカートをキメた独特のプレイも聴ける。

ライブではリッチーとイアンの掛け合いが聴きどころとなっています。

4)Anyone’s Daughter

カントリー風の和やかな曲。ジョン・ロードの軽やかなピアノが光る!

イアン・ギランの語るようなヴォーカルも楽しい。

ここまでの曲を聴いても非常にバリエーション豊かな音楽性があります。やはりパープルをパワフルなハード・ロック・バンドと型にはめる事は出来ないと思われる。

side B

5)The Mule

イアン・ペイスのドラム!このドラム・リフ!カッコいいじゃないですか!ピンク・フロイドの「神秘」に出て来るドラムにも似ている。

そしてこのテーマ・メロディー!見知らぬ世界への冒険への旅立ち!アドベンチャー!という感じで気分は高揚する!

No one sees the things~

イアン・ギランはリラックスした声で揚々としたメロディーを歌う。この感じも良きブリティッシュ・ロック!

そしてイアン・ペイスはドラム・リフをひたすら叩き続ける!

ジョン・ロードのキーボード。一風変わった音色、これはオルガンにエフェクトをかけた音なのか?ピンク・フロイドを聴いている感覚になる。

リッチーのギターとイアンのドラムが同時にソロを展開!これは凄まじい戦いだ!

イアンは再びリフを叩き、リッチーはソロを続ける!何ともトリップするような感じ。

再びメイン・テーマの後はジョンのオルガン!徐々に危機感が高まって来る!

ドラムのリバーブはどんどん深くなって行き、まさにサイケデリック!この冒険は何処にたどり着いたのか!?

最高のブリティッシュ・ロックが聴ける名曲!ライブではイアン・ギランの歌が終わるとすぐにドラム・ソロになってしまうのが残念。フルで聴きたい。

6)Fools

静かに始まる。ブルース風のメロディー、イアンのウィスパー・ヴォーカル、オルガン…。

I can see~

イアン・ギランがへヴィーなサウンドと共に強烈にシャウト!「イン・ロック」の雰囲気が甦る!

歌が終わるとドラムのみが静かに淡々とリズムを刻む。

リッチーがヴォリューム奏法でゆっくりと奏でる。瞑想しているかのようである。

静寂を破りへヴィーなサウンド、イアンのシャウトが再び登場!この曲はこの対比が決め手。

最後はへヴィーなオルガンが不気味に鳴り響いて余韻を残す。

7)No One Came

ベースが4分音符で刻まれる。

唐突にバンドとヴォーカルも参入!するとベースは裏の拍でプレイしていた事が判明する!小癪なマネを!こういうところも名人芸と言える。

Maybe It’s because~

こちらもイアンは重戦車のように歌う!本当にパワーあると思います。今のヴォーカルでこんな感じの人います?

ドラムはハイハットの使い方が特徴があっていいですね。

そしてリッチーはブルージーなソロを結構長めにプレイ!のびのびと弾いていてとてもいい!

その後はジョン・ロードのオルガン・ソロ。こちらものびのびとプレイ!

再びイアン・ギランの歌!シャウトだけでなく途中で語るように歌う部分もあり、なかなかの表現力!

歌が終わってこれで終りかと思ったら再び息を吹き返し、またリフが始まる!

何かの楽器の逆回転音が飛び出して来る!何の音でしょうか?そしてフェードアウトして行く。

名曲ですとアピールする程ではありませんが、ブリティッシュ・ロックを味わうという意味で十分楽しめます。

〈英国盤収録曲〉Demon’s Eye

キーボード(?)の低音がリズムを刻む!

そしてあの印象的なリフが始まりイアン・ギランも歌う!

I don’t mind !

パワフルなイアン節ですね。しかしこのリフが印象的過ぎてヴォーカルは頭に残りません。「Strange Kind Of Woman」とは対照的ですね。何故イギリスはこちらを収録したのでしょうか?というか両方入れとけば?と思います。

オルガン・ソロとギター・ソロも普通に楽しめます。

最後はイアンとリッチーが入り乱れてフェードアウトして行く。

この曲はイングヴェイが最初気に入った曲として有名ですね。ジョー・リン・ターナーのヴォーカルでカバーもしてます。

さあ、次はいよいよ「Machine Head」だ!

〈DEEP PURPLE〉

Ritchie Blackmore:Guitars

Ian Gillan:Vocals

Jon Lord:Keyboads

Ian Paice:Drums

Roger Glover:Bass

そしてジョン・ロードのご冥福をお祈り致します。

Deep Purple /Fireballを語る。

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トリスタン

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第220話 UFO/新たなる殺意 を語る

UFO/新たなる殺意 1977年 発表。

新たにポール・レイモンドを加え、黄金のメンバーが揃った「UFO」! 歴史的名曲を含む歴史的名盤が誕生した!

UFOははっきり言って名盤ばかりなので、特にどのアルバムが凄いとか言えないのですが、アルバムごとの特徴は違います。

つまり収録曲です。

〈Lights Out〉

このタイトル曲の存在は大きい!そして、

〈Love To Love〉

この2曲が凄過ぎて!でも「Try Me」とか他にも名曲があります。

アルバム全体としてはブリティッシュ・ロックにアメリカのテイストも加え、爽やかさも感じられる作品になっています。

ストリングスやピアノも加わり非常にアーティスティックな仕上がりで、本当に聴き応えがあります。

マイケル・シェンカーのギターの素晴らしさはもはや語るまでもありませんが、歪みを最低限に押さえた極上のトーンとメロディー、フィーリング、ほれぼれします。これ程のギタリストはもう二度と現れないでしょう。

フィル・モグのヴォーカルはロック界最高の部類ではないのですが、他の方にはない独特の味わいがあり、やはりUFOの音楽を特別なモノにしています。

つまり最初と反対の事を言いますが、名曲でなくともプレイヤーの資質を味わうだけで、最高の気分になれる訳です。そういう意味でも全作品が素晴らしい訳です。

こういうアーティストでありたいモノです。

〈LIGHTS OUT〉

side A

1)Too Hot The Handle

明るいリフが刻まれ元気良くスタート!まるっきりアメリカン・ロック!

Caught in the crossfire !

フィル・モグの歌声も明るい!爽快である!しかし明るいからアメリカン・ロックと安直に書きましたが、それでいいのでしょうか?

Sha la la la~

この辺りからブリティッシュ・ロックらしくなってくる!やはりこれを求めてしまう!お許し下さい。

そしてマイケルのギター・ソロ!トーンが美し過ぎてもうメロメロになります!

マイケルのトーンの秘密はピッキングにもあり、ティアドロップ形で持ち手側がギザギザになってるピックを逆に持ち、持ち手側でピッキングするらしい。

確かによく聴くとそう聞こえます。あのアタック音、そして歪みの少ない音を歪ませた音のように聞かせる匠の技、こだわりの逸品であり、神たるゆえんでしょう。

極上のトーンが奏でる理想郷のようなメロディー!軽く聴いただけではシンプルなロックに聞こえる音楽を、とてつもなく深い次元に導くマイケル・シェンカー。

なのでUFOはBGMにしないでください。

掘り下げれば掘り下げるほど味わいがある。

2)Just Another Suicide

アコースティック・ギターによるリフが朝の爽やかな空気に広がる!そこに極上のトーンのギターが舞う!もはや最高!

Just a bad situation !

フィル・モグが再び明るいメロディーを歌う。だがしかし、何故かブリティッシュの哀愁があるように聞こえます。先程の私の言葉は間違いではなかった。アメリカンかブリティッシュかは感覚的に違うのである!

この曲はポール・レイモンドの曲で、後に「Never Trust A Stranger」を作るだけあって納得の品質。

そしてピアノやストリングスまで導入されていて格調高い!あの2曲が名曲過ぎて陰に隠れてしまっていますが、この曲は黄金のメンバーならではの凄い名曲です!

マイケルのギターは曲の中から自然に湧き出るメロディーで、本当に素晴らしい!

3)Try Me

ピアノ、ストリングスを導入した美しいバラードで、やはりポール・レイモンドのセンスが光る。

Tell me why~

フィル・モグが哀愁のブリティッシュ・ヴォイスで歌う。こういう曲で本領を発揮しています!この味わいはなかなか出せませんよ!

Try me~

ストリングスの効果もあって映画音楽のように感動的です!

マイケルのギターも泣く。最初のスローなプレイはあえてビブラートを押さえています。

そして華麗に繰り出されるメロディーは本当に美しい!

反則のような名曲。

4)Lights Out

F#m、16ビートで疾走!低音弦のリフと高音域のリフが合わさったメインリフにはシビレる!

Wind blows back~

フィル・モグはカッコよく歌い始める!本当にカッコいい!シンプルでありながら効果的なメロディーで、緊張感と切れ味のある雰囲気を出している!

ギターはひたすら低音弦でF#mを(厳密にはEも)プレイし、オルガンがF#m~E~Bとコードを変えていくのが特徴。

Lights out !

ここから変則的なコード進行になりキーが変わった感じになってくる!このセンスは凄い!

Lights out in London !

ライブではシカゴ、TOKIOなど、その街に合わせた名前になる。うまいやり方だ。

マイケルのギターはスリリングに華麗に!ハイテンションなプレイに圧倒される!

1、2を争う名曲で、ロック史に残る素晴らしさ。

★YouTube/Lights Outはこちら

side B

5)Gettin’ Ready

少しのどかでレイドバックした感じがある。そういう意味では「現象」に近いかも。

リラックスした曲調は聴いていて快適。

スローなサウンドに乗せたギター・ソロも少し控え目なプレイ。

よい曲ではあるので問題はない。

6)Alone Again Or

少し意味の分からないカバー曲。シングルにもなっている。スパニッシュ・テイストがあり、キャッチーでもある。

ギターもちゃんと考えられている。

よい曲ではあるので問題はない。

7)Electric Phase

小気味よくゆったりとしたリズムに乗り、曲は進む。

フィルの歌声、マイケルのギター共に申し分ない。オルガンの音も効果的に聞こえます。

B面の3曲はどれもいい曲です。ただ私なりの語り口が何故かあまりありません。

そして最後にブライアン・メイのようなギター・サウンドが響く!

8)Love To Love

銅鑼が鳴り響き、神秘のアルペジオが流れる。ベースの音が語り始めるとシンバル・ロールがそれを引き立てる。さあ、ドラマが始まる!

バンドが力強くヒットすると大きなウネリを持つリズムが刻まれ堂々たる行進を始める!

アコースティック・ギターが哀愁のリフを刻むとリズムは7/8拍子に変化する!既にこの曲がただならぬ力を秘めているのが分かる。

マイケルのギターが低音で極めてゆったりと運命的サウンドを響かせる。そしてストリングスの神秘のメロディーが後に続く!

Oh, It’s been to many~

そしてフィルは語るように歌い始める。ひとりの男の心の内を赤裸々に語るように。歩いて来た人生、これからの人生、本当に望むモノは何か。深い説得力と哀愁が滲み出ている。

Misty green and blue !

このフレーズに込められた想いは私達の心を貫く!何て感動的な歌唱だろうか!

Oh, to be something !

ストリングスが感動的にフィルの歌声を飾り、なんとも素晴らしい時間を演出する!

Oh, to love to love you !

穏やかなアルペジオが続くといよいよマイケルの登場。

極上のトーンが奏でる旋律は、この物語をこれ以上ない程に美しく描き上げる!この短いフレーズの中にどれだけの深い想いが詰まっている事だろうか。

ここにマイケル・シェンカーというギタリストの真髄が感じられる。

そして神秘のアルペジオは再びイントロのフレーズへ導く。ここまでの物語を聴いた後に再び聴くこのフレーズに、さらなる説得力を感じる。

Half the time~

フィルは男の告白を歌い続ける。飾らないひとりの男の想いは私達の心にストレートに飛び込んで来る。本当に素晴らしい歌を聴かせてくれる!

そしてフィルの歌声が最後の羽ばたきで語り終えると、真打ち登場!マイケルのギターは想いの限りに泣きまくる!バンドは一層激しく盛り上がりそれを引き立てる!

今ここで起きている事は何だろうか?あまりにも壮絶な音楽はこちらの許容範囲を越えている!信じられない世界である!

ひとりのドイツ人を含むブリティッシュ・ロックがたどり着いた究極のサウンド、至高の芸術、天上の至楽が人類の前に姿を現したのだ!

我々はただ感動に打ち震えるのみ!

この曲は生で聴きたいですね!

★YouTube/Love To Loveはこちら

そしてピート・ウェイとポール・レイモンドのご冥福をお祈り致します。

〈UFO〉

Michael Schenker:Guitars

Phil Mogg:Vocals

Pete Way:Bass

Paul Raymond:Guitar&Keyboads

Andy Parker:Drums

UFO / Lights Out の名曲 Love To Love を語る。

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第219話 ジューダス・プリースト/背信の門 を語る

ジューダス・プリースト/背信の門 1977年 発表。

ガル・レコードからCBSに移籍して発表された記念すべき第1弾で、トータルでは3作目となる!ロジャー・グローヴァーとの共同プロデュース!

ドラムのアラン・ムーアが脱退したため、何とサイモン・フィリップスが特別参加!そんな歴史があったとは!

しかし、歳をとって昔聴いたアルバムを久々に聴くと、さらに良く感じる事が多い!特にこういう渋目の作品はたまらん!

ニューアルバムを期待する前に、過去の作品をもう一度聴き直す事をおすすめします。きっと新たな発見があるでしょう。

という事で、昔買った色々な作品を引っ張り出して聴くのが楽しみになっています。

ジューダスがメタル宣言をする前のハード・ロックだった時代は前作の「運命の翼」が名盤として名高い。

しかし本作品も全く劣る事なく素晴らしい!順当にクオリティーを上げ、成長していると思います!

若きロブ・ハルフォードの見事な高音と低音の味わいは本物の風格が既にそなわり、ジューダスの音楽を超一流のレベルに押し上げている!本当に凄い存在です!

ギターは官能的なトーンで印象的なフレーズを繰り出す!もちろんツインリードも素晴らしい!

この時代の作品のサウンドは空間が活かされていて、各楽器の音が聞き取り易く味わい深い!なのでデジタル・リマスターや高音質盤で聴くと本当に素晴らしい!

〈SIN AFTER SIN〉

side A

1)Sinner

アームを使ったギターの音が吼える!そして8ビートで元気よくスタート!

Sinner rider, ride in with~

ロブの歌うメロディーは明るい!そして歌声にはアグレッシブさもあり、後のメタル・スタイルが既に出来つつある!

Sacrifice to vice~

ここから徐々に高音域に向かって上昇していく所がカッコいい!

Sinner !

トドメはハイE ! イアン・ギランに負けず見事な高音シャウトである!その後は誰でも高音シャウトをやるようになったが、声に格がそなわってないと説得力に欠ける。

God of the Devil~

悪魔の神!曲は次の展開へ進む!ワクワクする!

Can’t you hear~

中音域から高音域に上り、伸びるロブの声は本当に素晴らしい!

ロブはバリトンの声が頭に共鳴する事によって出る高音なのでクセが強いのだが、そこが魅力。(バリトン=中音域の男性)

まあ、ナチュラルな声ではないので好き嫌いは別れるかも知れない。

ギターはマイナーのカッコいいメロディーを奏でる!とてもいいフレーズだ!

テンポダウンして「Victims of Chages」風のノリに変わる。

ギターはアームを使って暴れまわる!凄い!

Thirty Years now sleeping~

さらに次の展開へ!ロブはやはり高音域を駆け巡る!その背後でギターはずっと暴れまわる!もはやカオス!

先のパートをロブが歌うとギター・ソロ!シメのフレーズもカッコいい!

様々な展開を経て、最後はまるで平和が訪れたような感じに!

歌詞に反した意表をついた曲想は、一筋縄ではいかない!

2)Diamonds And Rust

16ビートのマイナー・キーで疾走!こういうの好きなんですよ。オリジナルの事はよく知らないのですが、いいアレンジだと思います。

I’ll be damned !

いかにも正統派のハード・ロックのメロディー!やはり目の付け所が違う!この曲はジューダスがプレイするために生まれた曲だ!

本来バリトンのロブはこの音域が最も自然に美しく歌える。なので聴き心地がいい。

Now I see you standing~

ここでテンポダウンして展開する。ロブは少し早口で語るように歌う。非常にドラマチックに聴かせてくれる。しかし本当にいい声だと思う!

then and there !

ロブの声がF#~G~A~Bと上昇していく様はクライマックス!Bの音で伸びてゆく声が本当に素晴らしい!

Now you’re telling me~

短いリフをはさんで再びロブは歌う。この曲はギター・ソロのパートがないので、ロブの歌声の背後でギターは歌う。

Diamonds, Diamonds and Rust !

ハーモニーを伴って最後のコーラスが感動的に繰り返される!

ブリティッシュ魂が具現化した名曲!

3)Starbreaker

ドラムが軽快にリズムを刻み、リフが登場!独特のノリが心地よい!

Look out, here’s Starbreaker !

ロブのヒステリックな歌声がマイナーのメロディーを歌う!もはやメタル!「British Steel」の登場を待つまでもない!「メタル・ゴッド」誕生である!

Starbreaker ! Glides in from~

ルート音を中心にしたフレーズをハイトーンも使い効果的に歌う!これぞメタル!

Starbreaker, Take my hand !

少しリラックスして明るい空気に。そしてギター・ソロ!見事なツインリードが堪能出来る!

3コーラス目となるとロブの歌声はさらにアグレッシブに!エンディングに向けてどんどんエキサイトしてゆく!

Starbreaker !

ハイトーンを連発しながら消えてゆく!

この曲はたまらんでしょう!

4)Last Rose Of Summer

何ともムードのあるバラード。こういう曲を歌うロブも本当に素晴らしい!

美しいイントロのギターから、

Throughout the soft and~

ロブのソフトな中音域の歌声が沁みる。誰だ、この人をメタル・ヴォーカル扱いしたヤツは?!ロブはもっとバラードのスタンダードを歌うべきだ!上手すぎる!

Last Rose of Summer~

ああ、身も心もとろけそうです、ロブ様。

side B

5)Let Us Pray/Call For The Priest

ギター・オーケストレーションが荘厳に響き夜明けを告げる!

ロブの歌声も厚く重ねられ、こだまする!

これはクイーンの影響か?

そして力強く疾走する!「Free Wheel Burning」位の速さはある。

Well, the pressure’s too much~

この曲も、もはやメタル!「Exciter」の登場を待つまでもない!「メタル・ゴッド」誕生である!しかし疾走するメタルを叩くサイモン・フィリップスは凄い!

そしてオープニングのギター・オーケストレーションの荘厳なフレーズが再び登場!

With you by my side~

明るく希望に満ちたメロディーが心に沁みる!同じ明るいメロディーでも「Helloween」のソレとは全然違う!そう考えると面白い。

ギター・ソロはKKとグレンが左右に別れて激しいバトルを繰り広げる!そしてツインリードへとなだれ込む!これはカッコよすぎる!絶対ライブで見たいヤツだ!

最後はロブの熱唱が轟き、バンドも激しく盛り上がる!

これこそ隠れた名曲では?!

6)Raw Deal

ゆったりとしたテンポでブルース・ロックっぽくもある。

I made a spike~

ギター・リフの上にロブの歌声が乗る。オーソドックスなスタイルで、アンダーグラウンドな雰囲気は前作のB面に近い。

I cased the joint !

ここで切り裂くようなハイトーンが緊張感をもたらす!強力な武器を持つ人は違う!決して曲が一本調子になる事はない。

I’d had too much~

ソフトなタッチで歌うこのパートも味があり、聞き入ってしまう。

渋いギター・ソロがその場を支配する。ニューヨークの夜のバー、ヤバい雰囲気をうまく表現している。

3コーラス目を歌うと場面は変わる。

I’m going, no loss !

テンポアップしてハード・ロックらしいメロディーで進み、物語は佳境に入る!ロブのハイトーンが上に重なり緊張感は増す!

徐々にテンポダウンして、最後は怒りの叫びがぶちまけられる!

邦題の「不当なる弾圧」の意味する所。

よく聴くと本当にしっかり作られた曲だ!

7)Here Come The Tears

哀しみに満ちたバラード。

Once I dreamed~

何度も言いますが、ロブ様の歌うバラードは本当に素晴らしい!中音域~低音域の表現力、甘い歌声にはうっとりしてしまう。

Ohhh I want to be loved !

そして中盤からついにロブの切り裂くハイトーンが登場する!前作の「夢想家」を思わせる。ビブラートをかけながら下降する声は主人公の哀しみを強力に表現している!幽霊みたいだけど。

そして哀愁のギター!たっぷり泣いている!

Here come the tears !

ロブは情念の叫びを繰り返す!

最後は爆発音!

8)Dissident Aggressor

祭囃子のようなシャッフル・サウンドが徐々にわき上がる!そして、

Ah~~~~!

切り裂きハイトーンがこだまする!高い!凄く高い!

雄大なウネリを持ったリズムで進む!

Grand canyons !

ハイトーンを惜しげもなくキメて歌う!この見事に伸びる歌声は本当に素晴らしい!

Stab ! Bawl !

中音域と高音域の掛け合いが強力!まさにクライマックス!もうカッコよすぎる!

ギター・ソロも吼えまくる!凄い!

I’m stabbing and Bawling !

強力な掛け合いの後はロブのハイトーンが幾重にも重なって行く!もはやカオス!

いや、凄かった!名曲につぐ名曲でした!

この後は名曲「Exciter」の登場ですね!これからどんどん飛躍して行く時代というのはいいですね、しみじみ思います。

〈JUDAS PRIEST〉

Glenn Tipton:Guitars

Robert Halford:Vocals

K.K. Downing:Guitars

Ian Hill:Bass

〈guest〉

Simon Phillips:Drums

JUDAS PRIEST / Sin After Sin を語る。

背信の門 [ ジューダス・プリースト ]

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第218話 ジャーニー/インフィニティ〈無限との遭遇 〉を語る

ジャーニー/インフィニティ〈無限との遭遇〉 1978年 発表。

プログレッシブな音楽をプレイしていた「ジャーニー」だが、セールスに行き詰まり、専任ヴォーカリストを加える事となった。そう、スティーヴ・ペリーである!

ピンチはチャンスとはよく言ったものだが、これは本当に見事な展開であった!

そして運命的出逢いでもあったのだ!

〈スティーヴ・ペリー〉

この稀代の天才ヴォーカリストが音楽史に登場した瞬間であった!

邦題の〈無限との遭遇〉は「Infinity」と「未知との遭遇」をかけたモノらしいが、その真の意味はジャーニーの、

〈スティーヴ・ペリーとの遭遇〉

これしかない!スティーヴ・ペリーという無限の可能性との出逢いが新しい歴史を作ったのだ!

そしてプロデューサーはあのロイ・トーマス・ベイカー。クイーンでつちかった方法論を巧みにこのアルバムに注ぎ込んでいる。

よって、このアルバムは随所にクイーンっぽさが見られる。

分厚いコーラス、ロジャー・テイラーのようなへヴィーなドラムの音、組曲のように曲が繋がっている等。

しかし前半のいかにもアメリカらしい明るい曲調から、「Patiently」「Wheel In The Sky」「Winds Of March」のような英国調の美しい哀愁の曲まで作れるセンスは凄い!

ここに根の明るいアメリカン・ロックと哀愁のブリティッシュ・ロックが融合した新しいジャーニーの音楽が誕生したのだ。(ライオットもそうか?)

しかしスティーヴの歌声は本当に素晴らしい!口角が上がって豊かな頭部共鳴を持つハイトーンが特徴であり、他に類を見ない。

私的には後の円熟した太くて豊かな声の方がより好きだが、この時すでに歌唱スタイルは完成されている。

心の底から想いを伝えるあの表現力、エモーションは圧倒的だ。

そしてニール・ショーンのギター!

プレイが素晴らしいのは当たり前で、そのギターの音色が美しい!この時代の方が、近年のモノより美しいのである。これは多くのギタリストに当てはまると思う。何故だろう?

ジャーニーの音楽は心に沁みる。アメリカの良心が結晶となった音楽だと思う。

〈INFINITY〉

side A

1)Lights

ニール・ショーンのギターがアルペジオを刻む。このフレーズが始まっただけであの独特の空気が漂う。

When the lights go down~

スティーヴの歌声が郷愁を誘う。

当たり前だがアメリカには演歌はない。だがしかしアメリカ人にとっての演歌はこういう曲なのだろうと思う。

アメリカ人の心の故郷、サンフランシスコの街の情緒、人々のいとなみ、笑顔、楽しかった思い出。さまざまな思いが浮かび上がる。

この曲からはそういう心が滲み出ているし、風景、景色が見えてくる。ライヴ映像を見ても、この曲を聞きながら楽しそうにしているオーディエンスを見ると心に迫るものがある。(2002年ラスベガス)

良き時代のアメリカを見事に表現していると思います。

スティーヴの歌声は思い入れたっぷりで本当に素晴らしい!

そしてニール・ショーンのギターがまた見事にこの曲の心と思いを表現している!

この若者たちの純粋な心が結晶となり、音楽となったのだ。

それは日本人の私達の心までとらえる。

2)Feeling That Way

軽やかなピアノのイントロからグレッグ・ロウリーの歌声に。

Opened my eyes~

スティーヴの歌声と比べられると分が悪いが、アメリカ人らしい優しい歌声だ。

When the summer’s gone !

そしてスティーヴ登場!明るい空に突き抜けるようだ!

2コーラス目では2人のハーモニーが聴ける。

ニールのギターがまた気持ちのいい音色で気持ちのいいフレーズを弾いてくれる!

そして分厚いコーラス!

とても楽しい気分になる。アメリカン・ロックのいい所だ。

Feeling that way !

3)Anytime

Ooh~Anytime that you want me !

間髪入れずにこのコーラスが始まる!この方法論にクイーンをモロに感じる!

そして重いドラムの音!

しかしメロディー・センスがクイーンと全く違うので、ジャーニーのアイデンティティーは全く失なわれてはいない!

引き続きグレッグ・ロウリーの歌声が曲を支配する。

スティーヴは中盤で少し登場。

ニールのギターの音色が少しランディ・ローズっぽい!

大きなウネリとグルーヴを撒き散らしながら、曲は進む!

4)La Do Da

へヴィーなギターの低音が轟く!バンドはジャン!ジャン!とぶちかまし、元気よくアップテンポで進む!

これは典型的な明るいアメリカン・ロック!

La, do, dah, do, da !

細かいキメも随所にあるが、とにかく楽しくやろう!

最後はドラムがモジュレーションに包まれて行く!

5)Patiently

アコースティック・ギターのアルペジオの音色があたりを夕暮れの色に染め上げ、少し寒い空気に包まれる。

Here I stand so patiently~

想いを抱く若者の心を、スティーヴは切々と歌う。ガラスのような繊細さと、決して望みを捨てない芯の強さを併せ持った歌声だ。それは淋しいメロディーに溶け込み、何とも美しい哀愁を漂わせる。

英国調の美しさに溢れているが、スティーヴの声は英国の歴史には存在せず、あくまでアメリカのアイデンティティーを貫いている。

しかし本当に素晴らしい曲だ。先程までの明るい曲調からこの曲に繋がるセンスは凄い。

ニールのハードなギターに導かれ、曲はバンドと共に盛り上がる!

One, one, in a million !

スティーヴの歌声は夕暮れの空に舞い上がる!そしてニールのギターも想いのたけをぶちまけるように泣き叫ぶ!へヴィーなドラムもカッコいい!

いや、素晴らしいですね!

ピアノとギターのアンサンブルも美しい。

Here I stand so patiently~

スティーヴは心の底から歌う。その切なさに私の心はどうにかなりそう。

★YouTube/Patiently(live)はこちら

side B

6)Wheel In The Sky

ニール・ショーンのギターがクリーントーンでこの曲のメインテーマを奏でる。キーはDm。このフレーズが聴こえると魂は燃え上がる!

そしてB♭のコードでバーン!とバンドが一斉に力強く鳴り渡る!この時はみな腕を突き上げる!

ブリティッシュ・ロックの栄光がアメリカの大地に君臨する!かの如き哀愁のハード・ロック!ここに見参!

Winter is here again~

スティーヴは哀愁のメロディーを心を込めて歌う。本当にブリティッシュ・ロック・ファンの心をわし掴みにするメロディーだ!

そしてハード・ドライビングな曲でありながら、まるでバラードであるかのような繊細な歌い方でもある。

Wheel in the sky keeps on~

そしてこのサビの素晴らしさはどうでしょう!哀愁とキャッチーさを兼ね備えた完璧なサビではないですか!そしてDm~Fというコード進行は北欧メタルの象徴のようなコード進行ですが、その起源がジャーニーだったとは!

2コーラス目の最後、マーママママー、

for tomorrow !

まるで子守唄のような優しい声!

ニールのギターは、希望の明日に向かって翼を広げる!(なんかヨーロッパの某曲)その後を追ってスティーヴのハイトーンが雲の上、空の彼方を飛翔する!これこそアメリカ流の様式美!

Wheel in the sky keeps on~

回り続ける車輪の如くサビは繰り返し、ニールのギターも歌い踊る!

最後はB♭でフェードアウト!真のシメはライヴまでおあずけ!

ブリティッシュ、北欧ファンも必聴の名曲!

★YouTube/Wheel In The Skyはこちら

7)Somethin’ To Hide

バラード系の妙に心に沁みる、淋しい感じの曲。

Please come talk to me~

彼女(?)に語りかけるように歌うスティーヴ。とてもセンシティブな感じ。

You’ve got something~

ファルセットを使い、優しいメッセージを送るスティーヴ(イメージ)。メロディー共に何か切ないモノがある。

ニールのギターはハーモニーも登場してとても美しい。その後に幻想的なコーラスに包まれる。夢のようです。

スティーヴの力強い歌声の後、再びサビが繰り返され、ニールのギターとのデュエットが華を添える。

劇的な最後の余韻がたなびく…

8)Winds Of March

アコースティック・ギターが哀愁のフレーズを奏でる。英国の美学を感じる。美しい。

I covered you with roses~

スティーヴ・ペリーの歌声も泣いている。何と美しいメロディーだろうか。感動的な映画のワンシーンのようです。

You are my child~

サビではメジャーになるが、メジャーの泣きというモノがあり、効果的に使えば凄い威力を発揮する。そして最後にスティーヴの声が長く伸びる。

ギターは力強く重厚なサウンドで劇的なメロディーを奏でる!

するとギターの低音のカッティングが鳴り響き、左右にパンされて、さながらクイーンのような展開に!

続いてオルガン・ソロ!これはカッコいいぞ、燃え上がれ!

そしてギター・ソロ!マイケル・シェンカーの如く華麗で情熱的だ!最後はオーケストレーション的ハーモニー!素晴らしい!

You are my child !

スティーヴ・ペリーが再び登場、最後を感動的に締めくくる。

美しいクラシック・ギターの音色が風に吹かれ、もの悲しい旋律は私の心に足跡を残す。

何と芸術的な曲でしょうか!

★YouTube/Winds Of March(live)はこちら

9)Can Do

へヴィーなドラムとギター・リフ!ロック・スピリット溢れるサウンドがカッコいい!

Did you ever stop~

スティーヴもロックしている!

You can do what~

サビは何ともイカしたメロディー!ハーモニーも効いている。バックのフレーズもいいしドラムもワイルド!

ギター・ソロもめらめらと燃え、バンドが渾然一体となってロックしていますね!

アルバムの終盤を盛り上げるイキのいいナンバー!

10)Open The Door

しっとりとピアノ、ギター。ゆったりとした雰囲気。

Girl !

スティーヴの声が伸びる。天性の声を活かした歌唱は心地よい。やはり明るいメロディーだが、どこか陰を感じるモノがあり、浮遊感というか非現実的な空気が漂っている。

スケールの大きな世界、空間を支配する色彩、時間が泳ぐ地平。不思議な香りだ。

雄大なウネリを持つクライマックスのメロディー!大陸的なノリが体を揺らす!

Ooh, you opened up the door !

スティーヴの歌声は優しく繊細!夢のようでもある。

クライマックスのメロディーは揺るぎない自信と風格を感じさせ、堂々と進む!ニールのギターも説得力があり、惹き付けられる!

そして徐々に幕は下りる。再会の日を待ち望みながら…。

このアルバムの成功により、ジャーニーは栄光の歴史を歩む事となる!

〈JOURNEY 〉

Steve Perry :Vocals

Neal Schon :Guitars

Gregg Rolie:Keyboads

Ross Valory :Bass

Aynsley Dunbar:Drums

JOURNEY / Infinity を語る。

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お越し頂き、ありがとうございました。また お逢い致しましょう。

トリスタン

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第217話 ハロウィン/ ピンク・バブルズ・ゴー・エイプ を語る

ハロウィン/ピンク・バブルズ・ゴー・エイプ 1991年 発表。

カイ・ハンセンの脱退、レコード会社の移籍など、問題に直面していたハロウィンの問題作!

何とカイ・ハンセンが脱退!これは衝撃的だった!そんな事が起こるとは夢にも思わなかった!

しかし、おかけで「ガンマ・レイ」という素晴らしいバンドが生まれた。

後任はローランド・グラポウ。なかなかのギタリストである。このアルバムの中で最も素晴らしい3曲を書いたのは彼だ!

そしてアレンジも細かい部分まで行き届いている。

素直に私は彼の才能に敬服した。

ハロウィンの歴史上、問題になっているのは音楽性の変化だが、それは前作のパート2から始まっていた。

昔から「守護神伝」は2枚組にする予定だったとか言っていたが、嘘臭い。あの2枚は音楽性が違い過ぎる!時間と共に順当に変化していったと考える方が自然だ。

本当に2枚組で出ていたら、もっと違った内容になっていたと思います。

あの辺りから、キスクはクイーンを引き合いに出してバラエティーを口にする様になっていた。

これからのハロウィンはそうなって行く事は目に見えていた。

そしてこのアルバム。

プロデューサーのクリス・タンガリーデスは、ハロウィンをなるべく今まで通りのサウンドになる様にプロデュースした。

メンバーはプロデューサーのせいで、ただのへヴィ・メタルのアルバムになってしまってがっかりしたと言っていた。

ハロウィンはすでにカメレオンの様なアルバムを作る気満々だったのだ!

で、結局どうなんだと言われれば、私は好きである!もちろん「守護神伝」のが良い。それは当たり前である。あれはメタルの歴史の頂点の作品なので、あれ以上の作品を作るのは無理である。

実はこの頃、私はメタルから離れてオペラやプログレばかり聴いていた。突然現れたこの作品は、私を再びメタルに引き戻した記念すべきアルバムなのです!

メタルの素晴らしさを、感動を再び教えてくれたのです!特に「Mankind」の荘厳なサウンドにはぶっ飛んだ!

さすがハロウィン!これが素直な感想です。

〈pink bubbles go ape〉

1)Pink Bubbles Go Ape

マイケル・キスクによる弾き語り風の小曲。非常に軽い調子で皮肉な歌詞を歌う。

このアルバムが今までとは違う事を象徴している。

キスクの曲。

2)Kids Of The Century

こちらもキスクの曲。

如何にもロックといった感じの、パワフルでオーソドックスなイントロが炸裂!

We poison our hearts !

キスクはガナリ気味の声で、新しいハロウィンを元気良く歌う!しかし美しい メロディーをプレイするバンドが音楽性を変化させる場合、古い型のロックを導入するのは何故だろう?

曲が進むにつれ、メロディーに哀愁が帯びて来る。血は争えない。

We’re the Kids of the century !

サビではキスク節が炸裂!心に沁みるメロディーとハーモニー!そしてキスクの美しい声が感動的フレーズとなって襲い掛かる!明るいメロディーが放つ哀愁は破壊力抜群!

このフレーズ一発で、このアルバムが素晴らしいモノである事を確信した!

そしてギター・ソロだが、皆さんお気づきだろうか?

普通メタルのギター・ソロのバッキングはパワー・コードを刻むか、白玉で伸ばすという手抜きがほとんどだが、この曲はちゃんとリフのようなフレーズになっていて、それ自体で音楽が成立している。

このアルバムでは随所にソレが見受けられる。冒頭でローランドを褒めているくだりで、アレンジの細かい部分云々を言いましたが、この事です。勝手にローランドの手柄にしています。

But you run away !

そして後半に登場するキスクのこのフレーズ!美しい声を存分に伸ばして堪能させてくれる!そしてハーモニーを付けてダメ押し!そしてそのままサビに突入!これはもう素晴らしい展開でしょう!

新しいハロウィンのオープニングは大勝利であると宣言する!

3)Back On The Streets

ギターの低音のルート音をメインにしたシンプルなイントロ!勢いよくバンドが加わり、その上にソロが乗る!

I’ve been told~

また明るいノリのロックが始まった。しかし何とも言えないキャッチーさが支配していて聴くほどにハマっていく!キスクの歌声からは愉しげな空気が伝わって来る。

歌が終わると新たなリフの提示され、その上に華麗なギター・ソロが乗る!この曲もソロとバッキングが見事なアンサンブルを奏でている!

後半、ツイン・リードが登場!やはりグッと来る!終わるとディープ・パープル風のフレーズが登場してその場は大混乱!これはカッコいい!

Please Mr. know~

キーが上がって益々混乱を極める!

Back on the streets !

最後はディープ・パープル風のフレーズで閉める!

メタルからロックに先祖返りしている。まだまだ序の口です。

4)Number One

ヴァイキーの曲。シングルにもなりました。

低音域を中心にしたシリアスなイントロ。テンポはゆったりしている。

マイナーで始まっていい感じかと思ったが、どうにも地味である。

サビはまるで、その後のキスクのソロの曲みたいにゆるゆるな感じ。

ヴァイキーどうした?

5)Heavy Metal Hamsters

ヴァイキーとキスクの曲。

70年代風のリフで始まって、曲もタガが外れて悪のりしている感じ。

確かにこの曲はアイデアが空回りしてハンパな出来な感じがする。が、久しぶりに聴くとキスクが歌うハロウィンというだけで、当時より楽しんで問題なく聴ける!

リアルタイムというヤツはモノのありがたみがわからんのだ!

6)Goin’ Home

キスクの曲。

コミカルな感じのアップテンポで始まる!「Rise Or Fall」の雰囲気。

You think I could be~

歌が始まるとマイナー調で、また古いロックを感じさせる。

I’ll go home !

サビで一気に突き抜けた感じで明るくなる!これがまたいい!懐かしい友人、家族、故郷。再会を喜び素敵な時間を過ごす。というイメージ。コーラスも見事で心にグッと来る。続く、

By the time that you think~

のフレーズ!これも同様の空気を持ったままキスクのハイトーンの独唱で、澄み渡る空に突き抜ける美声!という感じで悶絶モノの素晴らしさ!本当にいいヴォーカリストだと思う!

ギター・ソロはやはりバッキングがいい!いや勿論ソロもいい!

マーカスのベース・ソロもイカしている!

これは本当にいい曲だ!このアルバムのベスト3曲はこの後に出て来るローランドの3曲だが、この曲も2)と並んで前半のハイライトと言える!

7)Someone’s Crying

ローランドの曲で、アルバムのベストのひとつ。

ハロウィンのスピード・メタルの血脈はこの曲に受け継がれた。しかし従来のサウンドではなく、新しい風が吹いている!

細かいブレイクに吼えるギター、テクニカルで流麗なアルペジオ風フレーズ、とても新鮮な感じだ!

What keeps on telling me~

歌のメロディーも、このアルバムのコンセプトに沿ったモノでキスクっぽくも聞こえる。

I feel strong !

このサビに於いてようやく正統派メタルのメロディーが登場する。

someone is crying, I know !

のパートはC~Amのコード進行を効果的に使い、また、キスクの美しい声と哀愁のメロディーが見事に融合し、芸術的なまでに素晴らしい!

しかし2バスのパワフルな疾走は凄いな。

2コーラス終わるとアイアン・メイデン風のフレーズが登場する!ドラムも暴れまわってカッコいい!

ギター・ソロはなかなか見事に構築されていて聞き応えがある!終盤のトリルだかタッピングだかのフレーズも効果的で、勢いだけでなく考え抜かれた作品という感じだ!素晴らしい!

サビを再び堪能して、最後は声がどんどん重なって行く!ラスト直前のFコードの使用がとても効果的で素晴らしい!

結局、保守的なメタル・ファンを喜ばせるのはこの様な曲である!しょうがない。

8)Mankind

ローランドとキスクの曲で、アルバムのベスト・チューンだと思う!「守護神伝」とは違う新しい形のエピック・メタルではないか!

厳かな低音域のキーボード?からベースのルート音が湧き上がり、荘厳なイントロが炸裂する!これはもうカッコ良すぎでしょう!

神のイカヅチ、審判の日、黙示録的な威厳があり、ベートーベンの交響曲の様でもある!

ギターの低音域のメロディーをミュートでプレイするフレーズはさながら悪魔の行進の様だ!

Gmに転調してアルペジオ風のフレーズをミュートでプレイする手法は高崎晃を思わせる。

Here is all mankind~

キスクによる人類の愚かさに警鐘を鳴らす歌詞であるが、海外アーティストは社会問題を取り上げる事が多い。日本とは違う。

Here you laugh !

表面的にきけば、ただ明るいメロディーなのだが、ここからサビを含め何かとてつもない深みがある。そこを聞き逃してはいけない!

There’s no tear for anything !

そしてこのサビ!荘厳にして神聖!まさに神の裁きを受けている様な畏怖を感じる!キスクのハイトーンも凄い!

「Twilight Of The Gods」という名曲があったが、あの世界観にも通じるかな。世界が次々に破壊されて行く映像が浮かぶ。

間奏はまさに黙示録というか混沌としたエネルギーが渦巻いている!恐ろしい!

しかしギター・ソロに入ると一転して明るくポジティブなエネルギーが支配する。それは世界が破壊されようとも、また復興させて行く人類のバイタリティー、未来への希望を感じさせる。

それでもキスクは歌い続ける。警鐘を鳴らし続ける。人類よ、目を覚ませと。

愚かな行為を犯し、反省し、また繰り返し。最後はその呆れた様子を描写した曲にも聞こえて来る。

ラストはイントロの、神のイカヅチで終わる。

いや、凄い曲である!

9)I’m Doing Fine, Crazy Man

マーカスとキスクの曲で、やはりメタルというよりはロックンロール・スピリットの曲。

アップテンポで、いかにもというイントロからスタート。

Thunder, flash and lightning~

キスクはいきなりハイトーンで歌いはじめるが、なかなかカッコいいメロディー!所謂クイーンズライク風メロディー!(次作の「I Believe」もそうだと思う)

そして楽しげなBメロを挟み、

You can’t see me !

サビは、これはまたサイケデリックなメロディーでぶっ飛んだ!このアルバム・ジャケットのヒプノシスの精神を見事に表している!この曲は侮れない!

70年代風フレーズで2コーラス目に繋がる。細かい芸が素晴らしい。

と思ったら次の展開、Bメロに行かず、急にスローでメロディアスになる!そしてギター・ソロへ!この非常識な構成!まさにヒプノシスの世界!

ギター・ソロの締めくくりもイカしている!聞き逃しのないように。

ここでやっと2回目のBメロが出てきて、サビに繋がる!この構成、理解出来ましたか?

ラストはまたカッコいい70年代風フレーズ。

マーカスの一曲入魂!

10)The Chance

ローランドの曲で、やはりベストの一曲!

もうイントロ一発目でノックアウト!カッコ良すぎ!そしてそのままアップテンポ!

We’re living in a~

もう歌い始めから完璧なカッコ良さ!音域的にも無理なくのびのびと歌えているし、キスクの魅力を存分に引き出していると思います。

The Chance you got~

サビはハーモニー付きで中音域から始まるが、

Do your best !

の部分でハイトーンになり、メロディーも強烈な哀愁を帯びる!みんなこの部分が大好きなハズだ!ローランドの作曲センスは凄い!そして続く、

You are on your way~!

この哀愁!たまらんでしょう!このフレーズがこのアルバムの頂点でしょうな。

ギター・ソロの頭で超絶フレーズをカマすローランド!ソロのあとは、へヴィーなリフ登場!なんか懐かしいへヴィ・メタルを聴いている感じ!

そしてキスクのF#の超ハイトーンがこだまする!これはカッコいい!完璧だ!これこそメタル!

そしてカッコいいサビへ!ワンフレーズ歌うとキーが上がって緊張感が増す!

ラストは変則的なコード進行で終わる!

「守護神伝」の曲に全くひけを取らない名曲だと思います!

11)Your Turn

キスクの曲。

キスクはこういうバラードが好きですね。昔のアメリカの感じだが、ジャーニーとはまた違う。

色々書こうと思ったが、どうもしっくり来ない。どうやら私の出番ではないらしい。

独特の風を吹かせながらアルバムは終わる。

★~★~★~★~★

この時の来日公演は見に行った!素晴らしかった!大盛況だったと思う。あ、ここで次のアルバムに入る「Revolution Now」と「In The Night」をプレイしていた。良かったと思った。勿論「Eagle Fly Free」「Keeper Of The Seven Keys」もやった。凄かったです。

〈HELLOWEEN〉

Michael Kiske:Vocals

Roland Grapow:Guitar

Michael Weikath:Guitar

Markus Grosskopf:Bass

Ingo Schwichtenberg:Drums

HELLOWEEN / Pink Bubbles Go Ape を語る。

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トリスタン

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第216話 フェア・ウォーニング RAINMAKER/レインメーカー を語る

フェア・ウォーニング/RAINMAKER 1995年 発表。

突如ドイツから現れたメロディアス・ハードの新星「フェア・ウォーニング」!日本での成功に続き、待望の2ndアルバム登場!

あの伝説のバンド「ジーノ」を母体として誕生した新バンド「フェア・ウォーニング」

ジーノのベーシスト「ウレ・リトゲン」、マイケル・フレクシグの後任シンガー「トミー・ハート」を中心に結成され、日本で絶大な人気を誇る。

というより、フェア・ウォーニングの良さが分からない世界の方がおかしい。

1stアルバムは素晴らしいメロディー満載の作品であったが、この「RAINMAKER」では更に音楽の幅、深みが増し、成長がハッキリと伺える!

ギターのバッキング音は歪みを押さえ、ナチュラルなロックのテイストを滲ませ、他のバンドとの明確な差別化を図った。

この試みは素晴らしい効果を上げ、ロックの原初的エネルギーを体現し、ダイナミズムを感じさせる事となった!私はこのサウンドが好きだ!

音楽性に於いては「ジーノ」が持っていたオリエンタル・テイストの復活が嬉しい!

「Stars And The Moon」「Angel Of Dawn」にそれが感じられる。

そしてアルバム・ジャケットのイメージに繋がる「Desert Song」「Rain Song」の深みは本当に素晴らしい!70年代の精神性を吸収し、理想的に具現化している。

ただのメロディアス・ロックに収まらない大きな器、可能性をここでハッキリと示した。

そしてそれをサウンドで更に表したのが、ヘルゲ・エンゲルケのスカイギターの音色である!

1st、ライヴ・アルバムでは普通の音であったが、このアルバムでヘルゲ独自の音色が完成され、その素晴らしいプレイの魅力を圧倒的な高みへと導いた!

師匠の「ウリ・ジョン・ロート」に肉薄するクオリティーが私を喜ばせる!

このアルバムで「フェア・ウォーニング」はその真の姿を現したのである!

〈RAINMAKER〉

1)Stars And The Moon

神秘的なシンセが生命のうぶ声を上げる。天空と大地は互いの存在に共鳴する。

大地を揺るがし巨岩が打ち付けられる!

そして人類は太古の神に祈りを捧げ、歌い、舞を舞う!

You know I’ll run to you !

人々の心を歌声として具現化する司祭トミー・ハート。彼のミコトノリに合わせ、鼓は撃ち鳴らされる!

唱和の声はたなびき、儀式は宴の色に染まる。

You talk to the stars and the moon !

天空に月は満ち、星は輝く。

今宵は神々と人類、獣達、全てが生命を謳歌する!

天空の神器、スカイギターを奏でるはヘルゲ・エンゲルケ。その旋律には生命の意思が、その音色には悠久の理が秘められている。

いつ果てるとも知れぬ生命のいとなみ。

ただ人々は祷り、奉り、その理に従うのみ。

悠久の時の流れ

無限の空間

一瞬の煌めき

星々よ、月よ、私の声が聞こえますか

★YouTube/Stars and The Moonはこちら

2)One Way Up

ダイナミックなロックンロールが炸裂!こういう曲でこのギターの音は効果的だ!

Thunder ! Lightning !

マイナーのメロディーに変わり、ハード・ロックの魂が燃焼する!もはや制御不能!

アンディ・マレツェクの華麗なるギター・ソロが曲を決定的なレベルに昇華する!

Thunder ! Lightning !

更にキーは上がり、テンションは登り詰める!まさにOne way up !

フェア・ウォーニングの進撃は、既にこの2曲で決定的な勝利をもたらした!

3)Too Late For Love

Your face in the mirror !

哀愁のメロディーに導かれ、ブルース調で曲は進む。これも新しい表現だ。

Too late for love !

コーラスと共にスケールの大きなメロディーが歌われる。ウネリを上げ、心に飛び込んで来るようだ!

アンディ・マレツェクのメロディアスでブルース・フィーリングに溢れたプレイが突き刺さる!見事!

Too late for love !

更にキーを上げ、愛の危機は高まる!

フェア・ウォーニングの個性は揺るぎない。

4)The Heart Of Summer

清涼な風が吹く夏。暑さも和らぎ、暫しの休息を取ろう。

Blinking light on the rooftops~

明るさと愁いが混じり合い、なんとも言えない哀愁が漂う。心が触られる感じ。

The Heart of the summer

爽やかなひとときを貴方に。

5)Don’t Give Up

ゆったりとしたドラムとスライディングを使ったギターのアルペジオが印象的なイントロ。

So here you go again~

トミーの歌声がドラマチックに響く。サバスのヘッドレス・クロスに通ずる。

‘Cause no one can steal your dream !

フェア・ウォーニングから送られるメッセージはとても心に響く!嘘、偽りのない純粋な精神の発露である。

Don’t give up !

トミー・ハートの情熱的な歌声は、私達の命を揺り動かし、目覚めを促す力がある!

Keep your dreams !

この言葉を忘れない限り、人類はやっていけるハズだ!内に秘めた力を解放せよ!

ヘルゲのギターは明日への希望を乗せ、飛翔する!

Don’t give up !

★YouTube/Don’t Give Upはこちら

6)Lonely Room

優しい雰囲気のバラード。

ボン・ジョヴィやジャーニーからの影響を感じるフェア・ウォーニングだが、この曲を聴くと、そのどちらでもないオリジナリティを感じる。

1stアルバムには2曲の名バラードが収録されているが、この曲の持つ味わいは負けてないと思う。

言葉で説明する類いではないので、解説は短め。

7)Desert Song

アコースティック楽器によるメイン・リフが曲の精神を表している。

そしてバンドと共に、乾いたギターの音がそのリフを奏でる。目の前には荒涼とした砂漠が広がる。

Refugees – homeless and bare !

家を追われ、悲劇的な状況に置かれた人々。これは砂漠の歌として描かれているが、いつの時代、場所にも当てはまる問題である。

古くは旧約聖書の脱エジプト、現代では難民。

曲が放つ悲哀をトミーは語り部、吟遊詩人のように歌う。その瞳は明日を見据えている。

With the desert song !

フェア・ウォーニングは芸術の可能性を信じ、新たな扉を開く。音楽から放たれるリアリティーは圧倒的で、その映像、風景、温度、空気、風、匂いまでが伝わって来るようだ!何という表現力!

クライマックスでウナリを上げるオクターブ重ねのギターのメロディーの雄弁さ、そしてツイン・リードの緊迫感、ベース・ライン、怒りのドラムは圧倒的だ!

ロックを絵画や小説、映画のように高い次元の表現手段にする才能に、ただ打ちのめされるばかりである!

8)Pictures Of Love

ここら辺でひと息いれませんか?

あの恋を思い浮かべて見ましょう。

優しい時間は流れ、楽しかった事に想いを馳せましょう。

丁度いい曲があるんですよ。

聴いていって下さい。

★YouTube/Pictures Of Loveはこちら

9)Desolation Angels

アコースティック楽器の響きが異国情緒を醸し出す。

ダークなへヴィ・ブルースか。ブラス系の音が退廃的な匂いを放つ!

Lost in a dream !

荒涼とした世界を緊迫感のある歌声で語るトミー!この舞台は「Desert Song」よりも闇を感じる。

Desolation angel !

なんともギリギリの淵に立たされたようなヤバさに溢れている!

フェア・ウォーニングの音楽性の幅は我々の想像を越え、どんどん広がって行く事を予感させる。

10)Angel Of Dawn

復活したオリエンタル・テイスト。シルクロードをゆったりと進むキャラヴァンが、星空を仰ぎ見る、というイメージ。

Girl I’ve been lonely~

情感たっぷりのトミー。我々は稀代のヴォーカリストに出逢ったようだ。マイナーのメロディーが沁みる。

Angel of the dawn !

オリエンタルなメロディーは私達の心の奥深く、感情の揺りかごを揺らす。東洋の神秘、生命の故郷、大地の子守歌、暁の天使。

ツイン・リードは美しく東の空に舞う!心はとろけそうです。

行商人の隊列は駱駝と共に、今日もシルクロードを進む。(イメージ)

そしてジプシー達は恋を歌う。(イメージ)

11)Burning Heart

人気の高い正統派メロディアス・ハード。フェア・ウォーニングにはこの路線が求められるのは仕方ない。まさに真骨頂!

The wind of the west !

押さえた歌い方から、徐々に盛り上がる。ツボを押さえたソング・ライティングだ!メロディー も文句なし!

Burning heart !

サビにどういう歌詞がくるかが大事だが、これはもうど真ん中!絵に描いたような出来だ!

アンディ・マレツェクのギターが勝ち誇ったように勝利の舞を舞う!その華麗な技はまさに絶品!羽生君のスケートの様です。

Burning heart !

キーが上がってダメ押しの感動が襲う!

最後は負けじとヘルゲも舞う!

12)What Did You Find

最後を総括するのは哀愁のスローナンバー。

The morning light has~

バラード調の歌い出しは感動的。とても美しい。

バンドが入って雄大なリズムが曲をいだく。ここ迄フェア・ウォーニングと共に旅をして来たが、その様々な景色が浮かび感慨深くなる。エンディング・クレジットが流れて来る。

ヘルゲのギターの泣きも素晴らしい。天空を舞うとはこの事です。

コーラスとトミーのかけあいも効果的。

トミーの情熱的な叫びと共にフェードアウトする。

〈bonus〉

13)Get A Little Closer

さあ、ここからはアンコールだ!盛り上がろう!

ノリノリのロックンロール!

イカすぜ!

14)Rain Song

アメリカの広大な大地に雨は降る。(イメージ)

今日も人々はいとなみを続ける。人生のヒトコマに雨は降る。(イメージ)

都会の雨ではない。大地を潤す雨である。

フェア・ウォーニングの勝利は決定的である。日本に於いて。

〈FAIR WARNING〉

Tommy Heart:Lead Vocals

Helge Engelke:Guitars

Andy Malecek:Guitars

Ule W. Ritgen:Bass

C C Behrens: Drums

FAIR WARNING / RAINMAKER を語る。

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お越し頂き、ありがとうございました。また お逢い致しましょう。

トリスタン

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第215話 ゲイリー・ムーア/ヴィクティムズ・オブ・ザ・フューチャー を語る

ゲイリー・ムーア/ヴィクティムズ・オブ・ザ・フューチャー 1983年 発表。

「大いなる野望」で素晴らしい音楽を確立したゲイリー・ムーア。へヴィ・メタルの風が世界に吹き荒れる中、堂々たる名盤を作り上げた!

炎の舞

日本先行発売のこの作品、邦題はこのタイトルでした。

前作の「大いなる野望」にしても、何故この素晴らしい邦題達を廃止したのだろうか?

そして英国での発売から現在に至り曲順、収録曲に変更があった。日本オリジナル盤に愛着があるのでどうしても違和感がある…。

なので是非ともオリジナル仕様で再発して欲しいと思います。

ゲイリー・ムーアと言えば「ワイルド・フロンティア」が名盤として誉れが高い。

ゲイリー・ムーアにしか作れない、アイリッシュ魂が結晶化した珠玉の名盤である事は間違いない。

しかし時代背景を考えた場合、この「炎の舞」が発表されたのは、本当にHM/HRの旋風が吹き荒れ始めた時代であり、「大いなる野望」そして来日公演でゲイリーの人気は日本で爆発!新作に対する注目度は最高潮だった!

今に例えると、ちょっと強引だが、ハロウィンの新作に対する期待に近いと言える。

そんな中に登場したアルバムだから特別な作品であり、時代のアイコンのような作品なのだ!

ゲイリー・ムーア、リッチー・ブラックモア、マイケル・シェンカー、ランディ・ローズ、エディ・ヴァン・ヘイレン、高崎 晃。

みんなが彼らに熱狂した時代。

あの時代の熱い音楽がたっぷり詰まったアルバムなのだ。

年寄り丸出しの話をしてしまった。

ドラムはイアン・ペイス!

〈VICTIMS OF THE FUTURE〉

side A

1)Victims Of The Future

アルペジオに神妙なギターのメロディー。何か不穏な空気が漂う。

Searching each day ~

破滅に向かう世界を愁い、ゲイリーは歌う。答えを探し苦悩する。その歌声は哀愁に満ちている。

バンドが力強く入り、へヴィーなミドルテンポでリフは刻まれる。

Caught in the fight~

先のメロディーの1オクターブ上でパワフルに歌うゲイリー!メタルの旋風に巻き込まれ、多少無理してでも高音域で歌ってしまった!その姿はゲイリー・バーデンにも通ずる。

Shadow of the past !

サビはEmに転調し、ハーモニーで飾る!キャッチーという程ではないが、説得力のあるフレーズだ!ギターの低音域のアレンジが効果的。

ギター・ソロがシリアスなオーラを放ちながら訴えかける!1音1音にとてつもない説得力があり、心に迫って来る!本当に凄い!

Victims of the future !

ゲイリーは吼える!力の限り!ギターも吼える!力の限り!

正座して聴くような曲ですね。

2)Teenage Idol

ノリノリのロックンロール!ギャップが凄い!

ゲイリーはガナリたてるように歌う!

ギター・ソロは燃え上がる!

日本オリジナル盤でB面だった2曲が立て続けに登場する。初めて聴く人は地味に聞こえないだろうか?

3)Shapes Of Things To Come

日本オリジナル盤で、トップを飾ったヤードバーズのカバー!やはりこれでしょう!何故か曲名に「To Come」が付け足されている。

エネルギッシュな短いイントロから、

Shapes !

明るく快活で、大きなウネリがある曲調がいい!ゲイリーの歌声も素晴らしい!

Come tomorrow !

雄大なコーラスとの掛け合いも興奮する!

ギター・ソロは見事に構築されていて本当に素晴らしい!この時代、ゲイリー、マイケル・シェンカー、ランディ・ローズ、高崎晃のプレイは構築が見事でドラマがあり、コピーして楽しかった!

そして少し退いたような感じになり、味わい深いフレーズがたのしめる。

Shapes!

最後はイントロのフレーズが繰り返され、ゲイリーは心ゆくまで絶叫する!ギャー!

このアルバムのリード・トラックでしょう。

名曲!

4)Empty Rooms

キーボードの美しいアルペジオに導かれ、この稀代の名バラードは始まる。キーはDm。

Loneliness is your only friend~

こういうバラードではゲイリーの歌声は絶品!ジョー・リン・ターナーやジョン・ウェットンにも負けない独自の味わいを出している。

You hope that she will~

ここでキーはFメジャーに。この悲しい曲の中で一瞬だけの安らぎの時。ゆえにやはり悲しい。

You see her face~

もう一度Verseが歌われる。情感たっぷりの歌声に心を奪われる。そして、

this time you’re wrong !

悲痛な叫びが夜にこだまする!聞かせどころとなっている。

Empty room !

ありがちなメロディーながら圧倒的説得力と感動をもたらすサビだ!心は熱くなる!

シンセのアルペジオをバックにアコースティック・ギターのソロが始まる。ただひたすらに悲しく美しい。

それをベースのソロが引き継ぐ。フレットレスの甘く優しい音だ。

シンセのアルペジオが前座の終わりと次の真打ち登場を表現するフレーズを奏でる!これがまた感動的!

真打ち登場!ゲイリーのギターが悲しい夜に叫びを上げる!もうゲイリーのもんですよ!この美しいメロディー、エモーション、ドラマ、そして泣き!出し惜しみする事なくたっぷりと聴かせてくれる!本当に素晴らしいソロです!

Empty room !

素晴らしいソロの後に登場するサビはまた格別!ゲイリーは言う。「自分で言うのも何だけど名曲だと思うよ」

最後のギターとヴォーカルの競演もまた一層感動を引き立てる!そして静かになり、シンセとギターが優しく幕を下ろす。

本当に名曲です。

side B

5)Murder In The Skies

大韓航空機をソ連が撃ち落とすという凄まじい事件があった!そのドキュメント・ソングである!ゲイリーがこの曲を作ったお陰で一生忘れない事件となった!サビにある通り、9月の朝の事だった!

ゲイリーは「ヒロシマ」、「ニュークリア・アタック」、「ヴィクティムズ・オブ・ザ・フューチャー」、「ミリタリー・マン」とか社会問題の曲をよく作る。立派な若者だ。アイルランドという国はそういう国なんだな。U2もいるし。

「The End Of The World」を思わせる激しいソロが炸裂!日本オリジナル盤にはなかったパートだ。そしてバンドを伴い16ビートで突き進む!へヴィーなリフもカッコいい!

そのリフの上にダブル・チョーキングを使ったギターの忌まわしいメロディーが、邪悪な空気を伝える!

Time was running out !

正統派ハード・ロックがカッコいい!やはりこういう曲を聴けるのが嬉しいですね。レインボー、マイケル・シェンカー、ヨーロッパ、洋楽ロックを聴く理由はここにある!

Murder in the Skies !

絵に描いたような完璧なサビではありませんか!メロディアスでキャッチー、ハーモニーもキマっている!Em~Gというコード進行を理想的に使いこなしたお手本です!

September morning !

ギター・ソロはやはり不気味な響きを放ち、力強いピッキング・ハーモニクスが攻撃的要素を表している!6連フレーズや吼えるチョーキングが緊迫感を伝える!素晴らしい!

Murder in the Skies !

最後はイントロのリフに乗せゲイリーが吼える!力の限り吼える!事件の非道さを伝えようと、とにかく吼える!

フェードアウトする中、ギターもひたすら吼える!

これぞハード・ロック!名曲!

曲順を入れ替えるなら、この曲をトップにするべきでは?

6)All I Want

日本オリジナル盤の「Devil In Her Heart」に代わって収録されたナンバー。

低音域のメロディー・リフがいい。

I don’t know what is~

明るいメロディーではあるが、明るい曲でもない。サビはいくらかキャッチーではある。

ギター・ソロはさすがのクオリティーです。

特にエンディングのソロはエキサイティングで聞き応えがある。

未発表曲、ボーナス・トラックを聴く感覚です。

7)Hold On To Love

日本オリジナル盤で堂々の2曲目に収録された哀愁のメロディアス・ロック!

イントロから哀愁のギターが炸裂!素晴らしいメロディー!

Look at you !

「Murder In The Skies」とは違い、キーボードも大きくフィーチャーされ、AOR的魅力のあるナンバーで、「Empty Room」と並び、最高のメロディーが聴ける!

You’ve got to realize~

途中で力を抜き、少し退いた感じで抑揚をつける。とても効果的でいかにもプロフェッショナルなアレンジです!

Hold on to love !

コチラのサビも完璧でコーラスもキマっていてキャッチー!超一流のクオリティー!みんなこの曲の事忘れてない?

ギター・ソロはイントロのメロディーを低音域から始めて、上に上がって行く構成。ポピュラー音楽を作るという考えとしては、やはり完璧なソロだと思います。やたら速弾きをして力を証明する必要がない巨匠のワザです。

You’ve got to realize~

そして

Hold on to love !

何度でも聴きたくなる素晴らしい曲です!

この曲をこんなに後ろに持ってきて…。マイケル・シェンカーの「Looking For Love」ですか?

★YouTube/Hold On To Loveはこちら

8)The Law Of The Jungle

この曲はオジー・オズボーンが歌う予定だったが、日本の発売日に間に合わないのでゲイリーが歌った。英国盤はオジー・バージョンになると聞いていた気がするが、オジー・バージョンを聴いた事がない。本当に存在するのか?聴きたいんだけど。

ジャングルを思わせる鬱蒼とした雰囲気。これは確かにオジー向きの曲だ。

We step into the world~

ゲイリーの歌声はモロにオジーを意識している!曲調もそのものである!何故こんな曲を作ったのか?

The Law of the jungle !

間奏もオジーの曲そのもの!「Bark At The Moon」のアルバムの雰囲気。

ギター・ソロはゲイリー+ランディ・ローズですかね。

最後まで徹底的にオジー調が続く。

ゲイリーのキャリアとしてはかなり異質な取り組みでは?

〈炎の舞〉

side A

1)Shapes Of Things

曲名にTo Comeはつかない。

★YouTube/Shapes Of Thingsはこちら

こんな映像があるのを初めて知りました。しかしギター・ソロが少し違っていて、しかも短い。

2)Hold On To Love

3)Murder In The Skies

冒頭の強力なギター・ソロはなく、いきなり始まる。

4)Empty Rooms

side B

5)Victims Of The Future

6)Teenage Idol

7)Devil In Her Heart

日本オリジナル盤に収録されたナンバー。アップテンポのハード・ロックで、現在はボーナス・トラックで聴ける。

8)Law Of The Jungle

曲名の頭にTheがついていない。

人気爆発のゲイリー・ムーア!JETレコードから「Dirty Fingers」と「Live At Marquee」が発売されるという問題が勃発!怒りのゲイリー!

GARY MOORE :Lead vocals and all guitars

Ian Paice:Drums

Neil Carter:Keyboads and backing vocals

Bass:Neil Murray, Mo Foster, Bob Daisley

そしてゲイリー・ムーアのご冥福をお祈り致します。

GARY MOORE / Victims Of The Future を語る。

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お越し頂き、ありがとうございました。また お逢い致しましょう。

トリスタン

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