第 80 話 新月 の 名曲〈鬼〉を語る

新月 1979年発表。

日本のプログレッシヴ・ロックの頂点を極めた「新月」。その登場は西洋と和の文化が融合した瞬間だった。

今なお、生きる伝説として存在する奇跡。それは‘いにしえ’から未来への遺産でもあり、刹那の夢でもあった。

花本彰の描いた「鬼」の姿は‘いにしえ’の神から与えられた音絵巻。

私達が忘れかけた心の記憶を呼び戻す。

そして、“鬼”は永遠に生きる…

<鬼>

それは一体いつの時代の日本だろうか

しんしんと降る雪、ギターのアルペジオ。

そして激しく物語は始まる。ギター、キーボード、和音進行は、何処か遠い國への結界を破って行く。そこは…

~いつものところで夢から醒めて~

北山真の歌声は私たちをいざなう。そこは架空の世界なのか現実なのか

悲しげな和音、心の陰を表す旋律

~編みかけの糸玉~

~いろりの炎~

~雪~

散りばめられた言葉のひとつひとつ、描かれた風景は幻のように現れては消え、現れては消え…

美しいギターの音色は優しく、雪の舞う夜に一筋の光と暖かさを運んでくるよう。

~雪は消えた~

そして人里離れた山奥に棲む女、そしてそれを見守るのは…鬼。

女は過去を振り返るが、もはやそれは取り戻せない。

~朽ちかけた天窓~

~そこに居たのは鬼~

女を見守る“鬼”は本当に居たのか?何処から来て、何処へ行くのか?

~鬼は逃げた~

めくるめく音の舞いは妖しく物語を編み上げる。それは激しくも優雅。

“鬼”の魂、起源であるフルートの旋律が、メロトロンに乗り移る。和の中に潜む言い知れぬ恐れが私を包む。

女は思い出そうとする。

~夢守るおきて~

~藁の手首~

女の儚い想いはここで終わりを告げる…

悲しく美しいギターのメロディーとメロトロンは、女の御霊を悲しく見送るかのように木霊する。

余多の精霊、古き神々、もののけ達は人知れぬ遠い國で舞い踊る。

儚く散った女の御霊への、せめてもの慰めとして…

★YouTube/〈鬼〉はこちら

新月が見せた束の間の幻は、心の奥深くに棲みつき、“鬼”となって生き続ける…。

〈新月〉

北山 真:Vocal

花本 彰:Keyboads

高橋 直哉:Drum

鈴木 清生:Bass

津田 治彦:Guitar

新月 の名曲〈鬼〉を語る。

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トリスタン

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