マディソン/神嵐の序曲 1984年発表。
突如現れた北欧メタルの新星マディソン。当時ヨーロッパ、シルヴァー・マウンテン等にはまっていた私は、雑誌の記事を見てすぐ予約して買った!衝撃的であった!
水晶の如く透き通った美しいメロディー!哀愁のツイン・リード!ヨラン・エドマンのハイトーン・ヴォイス!絵に描いた様な最上級の北欧メタルであった!
ヨーロッパ、マイケル・シェンカー、アイアン・メイデンからの影響が感じられるが、それらをバランス良く取り込んで、圧倒的なクオリティーに仕上がっている!
そしてギターのトーン、サウンド・プロダクションなどが本当に素晴らしい。伊藤政則氏がウイッシュボーン・アッシュやプレイング・マンティスのサウンドを「水墨画のような」と形容していたが、このマディソンにも言えます。
ギターの音は過剰に歪み過ぎずナチュラルさがあり、トレブルはおさえ気味で適度に柔らかい。この辺りは他の80年代のバンドにも言えますね。
そしてセカンド・アルバムでギタリストの1人が変わり、来日公演も果たしている。残念ながら見れなかった。
マディソンはこの2枚のアルバムを遺して活動を終えてしまったが、ヨラン・エドマンのその後の活動は皆さんご存知の通りである。
〈Diamond Mistress〉
side A
1)Lay Down Your Arms
北欧メタルを代表する歴史的名曲!荘厳な鐘の音に続いてツイン・ギターによるイントロは感動的!Em~G~C~B7というコード進行がもう北欧そのものです!ギターの音がいい味を出している!そして曲は疾走する。
ヨランのハイトーンのよく伸びる歌声はヘヴィ・メタルの理想的メロディーを歌う。
Coming do~wn!のハモりが良い!
ギター・ソロはセンスがよく効果的にテクニカルでカッコいいしツイン・リードも衝撃的な美しさを放つ!もうたまりませんね。
極めてドラマチックな展開を持つ名曲で、この1曲でマディソンの名は永遠に語り継がれる事になる。
2)Run Boy
美しいアコースティック・ギターに導かれ、MSGの「Desert Song」のようなフレーズが現れる。影響は隠さない。そしてミドル・テンポのハード・ロックが始まる。
曲自体はオーソドックスですが、とても魅力的なメロディーです。
ギター・ソロの最初のメロディーが印象的で良い。ツインリードもあり非常に良質なプレイが聞けます。
3)Sneaker
出だしのリフがダークな感じでカッコいいアップテンポのハードロック!
この曲は何と言ってもツイン・リードが圧倒的で聞き応えがあります!
4)Don’t Look Around
ヨラン・エドマンのアグレッシブな歌いぶりが印象的。ツイン・リードがアイアン・メイデン風。
5)Pictures Return
感動的スローバラード。ヨラン・エドマンはハイトーンを使わないナチュラルな声で歌う。非常に素晴らしい声である事が解る。ツイン・リードは本当に感動的!
side B
6)Diamond Mistress
疾走するヘヴィ・メタル。ツイン・ギターはアイアン・メイデン風。アグレッシブな面を強調したナンバー。
7)Don’t Go
ギターが掛け合いになっている。非常に良いプレイをする2人である。特別な曲ではないが良いものがある。
8)Squealer
ミドルテンポのどっしりした曲。これも特別な曲ではないが、本当にいいギター・ソロをプレイすると思う。
9)Changes
ヨラン・エドマンの名唱が聞けるスローバラード。やはりツイン・リードが素晴らしい。北欧のバラードのメロディーの美しさは、一級品である!
10)Turn Me loose
疾走するヘヴィ・メタル。中間部でスローで叙情的になり、再び疾走する。ギターのフレーズの作り方に聞かせ所がある。
この時代の北欧メタルは心に残る名作が多い。マディソンも生涯消える事はないだろう。
〈MADISON〉
Goran Edman:Vocals
Anders Karlsson:Guitars
Mikael Myllynen:Guitars
Conny Sundqvist:Bass
Peter Fredrickson:Drums
MADISON / Diamond Mistressを語る。
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トリスタン
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