第142話 レインボー/ダウン・トゥ・アース を語る

レインボー/ダウン・トゥ・アース 1979年 発表。

脱退したロニー・ジェイムス・ディオの後、加入したのは怪物グラハム・ボネット!圧倒的なパワーでこの名作を歌い上げた!

ロニー・ジェイムス・ディオを失ったのは痛かったが、代わりに得たものは怪物グラハム・ボネットとポップなサウンドによるイギリスでの成功であった。

ポップとは言っても「Since You Been Gone」を除けば後はレインボーの伝統的サウンドを継承する…と思ったが、違うな。

このアルバム、ジョー・リン・ターナーが歌ってもサマになるが、ロニー・ジェイムス・ディオに合う曲は1曲も無い。

「Makin’ Love」や「Love’s No Friend Of Mine」なんかジョーにピッタリだ。

そうか、ロジャー・グローヴァーだ!

レインボーのサウンドの変化は、リッチー・ブラックモアのポップ嗜好や、グラハム・ボネットのヴォーカルによるものでは無く、ロジャー・グローヴァーのプロデュースによるものなのだ!

ロジャー・グローヴァーの加入、プロデュースがレインボーのサウンドを変えたのだ!なるほど、納得がいった!

前作までの三頭政治色を強く打ち出したマーティン・バーチのサウンドから、ロジャー・グローヴァーのサウンドへの移行、ここがレインボーのサウンドの分かれ道なのだ!

ほとんどの曲が(Blackmore/Glover)のクレジットになっている事も決定的な要素である!

つまりこのアルバムは、

〈Glover’s Rainbow〉

のファースト・アルバムだったのだ。

〈Down To Earth〉

side A

1)All Night Long

あのリフが始まり、グラハムの咆哮が轟く!新生レインボーの幕が開いた!

歌い出しはポップだが、サビの「I Wanna love You !」は強力な破壊力を持ち、聞き手を捩じ伏せる!

この名曲と共に、新たなる統治が始まった!

2)Eyes Of The World

ドン・エイリーの荘厳なイントロは新世界への扉を開く!

出来ればこの曲が1曲目であって欲しかったが、メジャーでコマーシャルなアルバムを作るのが第1目的なので、仕方ない。この曲があってくれた事だけでも有難いのだ。

しかし圧倒的なスケールで描かれていて本当に素晴らしい曲だ!「Stargazer」に匹敵する!

グラハム・ボネットの強力な声と声域が最高に活かされていて、文句なしに彼の代表曲と言える。

ギター・ソロのアラビア風のメロディーも素晴らしい。勿論ドン・エイリーのピアノ、シンセサイザーのソロも最高。

3)No Time To Loose

これはアグレッシブなロックンロールだ!踊り出してしまいそうなリフ、強力なヴォーカル、手に汗握るテンション感!オルガン・ソロ!

ライヴでプレイされたらもう、訳が分からなくなりそうだ!

4)Makin’ Love

16分音符とスタッカートで下降するリフとゆったりしたリズムが印象的。オープニングのクリーントーンのギターもいい。

ギター・ソロのハーモニーは美しい。

聞くほどに味わいが増す名曲。

side B

5)Since You Been Gone

ラス・バラードのキャッチーな曲。コージー・パウエルを失う原因にもなった!

この曲をやるには早すぎたのか?

でもジューダス・プリーストの「Living After Midnight」よりはマシだ。私はあの曲が大嫌いだ!頭がおかしい!とっととセットリストから外して貰いたい!

これも人生だ。

6)Love’s No Friend Of Mine

ブルーズ。このリフはいい!ステージ映えするタイプだ。

大きなうねりがあるリズムに全身をゆだねよう。

7)Danger Zone

これはスリリングでカッコいい!メロディーも素晴らしい!文句なしの名曲!

間奏は劇的に構成されていてグイグイ引き込まれて行く!

8)Lost In Hollywood

グラハム・ボネットのもうひとつの代表曲で「Kill The King」に匹敵する名曲!

アップ・テンポでパワフル、美しいメロディー、これぞレインボー!

ドン・エイリーのシンセサイザー・ソロはやはり素晴らしい!プログレにも通ずる。

アルバムの最後を劇的に飾り、圧倒的な盛り上がりを見せる!

Lost In Hollywood !

素晴らしいアルバムが出来たが、残念ながらグラハム・ボネットとコージー・パウエルは脱退してしまう。

さて、次はジョー・リン・ターナーだな。

〈RAINBOW〉

Ritchie Blackmore:Guitars

Graham Bonnet:Vocals

Cozy Powell:Drums

Roger Glover:Bass

Don Ailey:Keyboads

Produced by Roger Glover

そしてコージー・パウエルのご冥福をお祈り致します。

RAINBOW / Down To Earth を語る。

ダウン・トゥ・アース [ レインボー ]

価格:1,885円
(2020/7/21 21:14時点)
感想(1件)

見て・聴いて弾ける!リッチー・ブラックモア(2) 名曲を弾きこなすためのポイントをDVD収録の実演映 (Instructional Books Series) [ 北郷真 ]

価格:2,200円
(2020/6/3 21:20時点)
感想(0件)

お越し頂き、ありがとうございました。また お逢い致しましょう。

トリスタン

〈おすすめ記事〉

★レインボーの他の記事はこちら

★ディープ・パープルの記事はこちら

アルカトラスの記事はこちら

最強のヴォーカリスト達の記事はこちら

★全記事、トップ・ページはこちら

ロックTシャツ RAINBOW(レインボー) 長袖  Rising  S M L XL 黒/バンドTシャツ/ロンT/虹

価格:2,530円
(2020/6/5 20:28時点)
感想(1件)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です