キング・クリムゾン/アースバウンド 1972年発表。
私が初めて聞いたクリムゾンのアルバムです。私に同情して下さい。そう、問題作です。
頭から強烈に歪んだ音!おまけにVCS3のかかったヴォーカル!プレイヤーがどうにかなったかと思った!
しかし!この「21st Century Schizoid Man」の曲のカッコ良さは完璧に伝わった!ロックの持つ原初的パワー、エネルギー、スリリングさ、有無を言わせぬ圧倒的な何かを感じた。
他の誰とも違う、どんなスケールを使っているのかさっぱり解らないロバート・フリップのギター!強烈な叫びを上げるボズのヴォーカル!今まで未体験だったウネリを上げるサックス!とにかく混沌としてヘヴィなドラム!
それまで聞いていたノヴェラ等のプログレとは全てが違っていた。
〈Earthbound〉
side A
1)21st Century Schizoid Man
前述の通り私はこの曲をこのヴァージョンで初めて聞いた。クリムゾン初体験はまさに洗礼であった。
その後、気を取り直して「宮殿」を買って聞いた。トップに収録されたこの曲は、テンポが速くヴォーカルを含め、やけに行儀が良く地味に感じた。
そう、この曲の究極のヴァージョンを最初に聞いてしまったのだ!
「宮殿」は何度もリマスター、リミックスされ、その音のクオリティーはどんどん高くなり、曲の本質を伝えられる様になって来たが、この「Schizoid Man」だけは、このヴァージョンでないと満足出来なくなってしまった。
現在の最高のメンバーによる演奏も確かに素晴らしい。しかし私にとってこの曲はこのヴァージョンが最高である。
2)Peoria
ブルーズだかジャズだかのジャム・セッション。この時のクリムゾンはこんな事もやっていたのか!
クリムゾンの音楽に対する他のメンバーの反発か、嫌がらせか?気の毒なフリップ。どこのバーに迷い混んだか?と言う音楽だな。
3)The Sailors Tale
「Island」収録曲。曲の後半がコード・カッティングではなくあの独特の音色によるソロになっている。非常に良いプレイである。これも又魅力的なヴァージョンである。
side B
4)Earthbound
またしてもどこかのジャズ・バーに入り込んだ。しかしサックスに続いてフリップのギターが入って来ると、そのプレイはジャズではない、紛れもないクリムゾンの音楽である。
この組み合わせはまた新たな音楽を生み出している。
5)Groon
この曲も同様なのだが、フリップまでジャズ・ギターを弾いてしまっている。しかしサックス、ドラム共に1曲目に匹敵するパワーを放つ部分もある。
途中で曲の調性など吹っ飛んでいる。
そして圧巻はその後のドラム・ソロである。ヘヴィで迫力のあるソロの後、VCS3を過剰にかけた音に変わる!凄まじい!ライヴ会場にこんな音が鳴り響いたのか!
そしてそれに続くフリップのギターが異次元へと連れて行く!そこで音源は終わりだが、観客がどんな反応だか聞きたかった。
そしてボズ・バレルとイアン・ウォーレスのご冥福をお祈り致します。
〈King Crimson〉
Robert Fripp:Guitars
Mel Collins:sax
Boz:Bass&Vocal
Ian Wallace:Drums
King Crimson/Earthboundを語る。
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お越し頂き、ありがとうございました。また お逢い致しましょう。
トリスタン
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