第174話 アイアン・メイデン/鋼鉄の処女 を語る

アイアン・メイデン/鋼鉄の処女 1980年発表。

NWOBHMを代表する歴史的へヴィ・メタル・バンドの衝撃のデビュー・アルバム!

へヴィ・メタルの歴史はここから始まった!

NWOBHM(ニュー・ウェーヴ・オブ・ブリティッシュ・へヴィ・メタル)!

何と素晴らしい響きだろうか!

数多くのマイナーなバンドが登場しては消えて行った!ひとときの輝きであった!

現在も世界のトップ・バンドとして活躍するグループ、

〈アイアン・メイデン〉

独自のプログレッシブな音楽性はこの時生まれ、今なお我々を魅了してやまない!

大きな路線変更をする事なく、これだけの音楽を作り続けて来たスティーヴ・ハリスは本当に偉大だ!信じられない!

その原点であるこの1stアルバムの素晴らしさは今も全く色褪せない!

この作品からは古き良きブリティッシュ・ロックの香りも感じられて、マニアにはたまらない内容である。2)とか6)とか。

ブルース・ディッキンソンは勿論最高だが、ポール・ディアノの魅力も素晴らしい。まあ別ものと考えようか。

〈IRON MAIDEN〉

side A

1)Prowler

ギターを掻き鳴らす音に続き、ワウの掛かったあのメロディーが登場!気分は一気に高揚する!

ギターで普通に弾いただけではこれ程のインパクトはなかっただろう。ワウを掛けるアイデアが素晴らしい!

続いてポール・ディアノのパワフルなヴォーカルが炸裂する!これが新時代のへヴィ・メタルだ!カッコいいぞ!

歌が終わると1本のギターが3度のハモりを伴うフレーズを掻き鳴らす!そして!

3連のリズムでギター、ベース、ドラムが一丸となってスリリングなユニゾンをキめる!これがとてつもなくカッコいい!そしてハモりも加わる!

曲は勢いよく疾風する!これはもうライヴで体験したら病みつきになるカッコよさではないか?当時は衝撃だっただろう!

曲は繰り返され強力に終わる!まさに歴史を開いた名曲!

2)Remember Tomorrow

うって変わってベースの静かなアルペジオに妖しげなギターのフレーズ。

凄まじいパワーを聞かせたポール・ディアノは静かに繊細に歌う。とてもムードがあって上手い。キング・クリムゾンでも通用するレベルだ。というかクリムゾンで歌ってみて欲しい。

コード進行が、Em~F~Emというセンスが素晴らしい。

ギターの単音による低音のメインリフのメロディーがまたカッコいい!立体的でライヴ映えする。

そして派手に盛り上がりギター・ソロ、クライマックスのユニゾンが印象的!

美しきブリティッシュ・ロックの香りを伝える名曲!スティーヴ・ハリス先生見事です!

3)Running Free

ドラムがシャッフルのリズムで刻まれ、ベースが加わる。ライヴ感があっていい!ギターも力強く参入する!

ポール・ディアノのパワー・ヴォーカルが再び炸裂する!たまらんね!

ギターは3連のハーモニーをキめる!キめた後の6弦開放ミュートのコッココッココッココッコというフレーズがたまらん!簡単なフレーズをカッコよく聞かせるアイデアが素晴らしい!

やはりライヴを体験したら病みつきになるね!名曲!

4)Phantom Of The Opera

ノッケからギターとベースのユニゾン!いかにも「オペラの怪人」という感じするメロディー!凄いセンスだ!

音が上昇して美しい3連アルペジオに!そしてメイン・リフ!シンプルながら印象的!

頭のユニゾン・フレーズにヴォーカルが加わり曲は進む!いやあカッコいいな!

そしてギターはミュート音でアルペジオ。曲が展開する。ヴォーカル・ハーモニーもキまっている。

スローダウンして美しいギター・ソロ。

さあ、ここからが聞き所だ!ベースが3連のフレーズを刻み、ギターが美しいハーモニーで加わる!コード進行はEm~D~C~D。

ドラムも加わり繰り返されるが、やがてコード進行はEm~G~Am~Cへと変異を遂げる!小技が効いている。そしてパワー・コードに!

すると16ビートのミドルテンポにチェンジ!

その上を栄光を感じるハーモニー・メロディーが登場!カッコ良すぎだ!

突如メイン・リフにチェンジ!この突如変わる所があまりにも劇的でカッコいい!

曲は繰り返され強力に終わる!

アイアン・メイデンの魅力がぎっしり詰まった歴史的名曲!ライヴのセットリストから外すべきではない!

side B

5)Transylvania

これまた見事に構築されたインスト作品だ!

マイケル・シェンカーとはまた違った魅力がある。

6)Strange World

美しいアルペジオからムードのあるベース。泣きのギター。再び我々をブリティッシュ・ロックの世界へといざなう。

ポール・ディアノのヴォーカルも美しい。まるで白昼夢の様だ。

そしてデイヴ・マーレイのギターも美しい。

この際だからメロトロンも入れてみてはどうですかスティーヴ・ハリス先生。

アイアン・メイデンにこれ程美しい曲があったのだ。

7)Charlotte The Harlot

ギターとベースから勢いよく始まり疾風する!全体的にパンキッシュなエネルギーを感じる!

サビは歌詞とメロディーが完璧に一体となり、物凄くキャッチーだ!

何故か途中でスローダウンしてバラード化する。これはこれで美しいが何故だ。

再び狂暴化して曲は進む!

8)Iron Maiden

あのメロディーが聞こえて来たら君はもう逃げられない!恐ろしい中世の「アイアン・メイデン」の拷問具の餌食になってしまう!

ギャー!

そのメロディーにハーモニーが加わると魔力が立ち込め、マジで逃げられない!

ギャー!

そしてドラム、ベースのリズムが加わり疾走すると本気で逃げられない!

ギャー!

荒々しく曲は突き進む!とにかく凄まじいエネルギーとパワーだ!

ブレイクしてギターは低音から上昇して、再びハーモニーを奏でると、続いてスティーヴ・ハリスのベースが唸りをあげる!

そしてブレイク。再びあのメロディーが聞こえて来たらステージの背後に巨大なエディが登場する!

もう興奮のるつぼである!

狂気乱舞で曲は突き進み、ライヴのセットが終了する!

永遠の様式美である!

これぞアイアン・メイデン!

アイアン・メイデンの進撃が始まった!その進撃は伊藤政則氏によって日本にいち早く伝えられた!

〈IRON MAIDEN〉

Paul Di’Anno:Vocals

Steve Harris:Bass

Dennis Stratton:Guitars

Dave Murray:Guitars

Clive Burr:Drums

そしてクライヴ・バーのご冥福をお祈り致します。

IRON MAIDEN を語る。

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感想(1件)

お越し頂き、ありがとうございました。また お逢い致しましょう。

トリスタン

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